La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

無断転載禁止

02-3. Classic N-Z

Orange Blossom (1976/2010)

オレンジブロッサム EDT 100ml

1740 Marquis de Sade (2000) / Sartorial (2010)

1740 Marquis de Sade (2000) EDP by Histoires de Parfums 立ち上がり:マルキドサドの香り?そういうイメージなのかなあ?とにかく今まで経験したことのないトップノート。良い悪い以前に「お前なんかお呼びじゃない!おとといおいで!」と追い返された体…

The semicentennial : Réminiscence, a French jewelry and perfume house

The semicentennial : Réminiscence, a French jewelry and perfume house since 1970 1970年、ジュエリーデザイナーのゾーイ・コスト(1947-2007)とベルギー出身のイタリア人フォトグラファー、ニーノ・アマデオ(1946-)が、1970年南仏コートダジュールにオー…

Nuée Bleue (1953/2019)

君よ 君は星のつよさを吸いこむイリス 今日の日記をかき乱す君 昨日のきらめく調べを捨てる君 何より美しき星の現れを知らす者となれ 雲にあだなす印となれ そして甘き時の流れに身を委ねよ 杳なる 蒼い雲 2019年11月14日に登場した、メゾン・ヴィオレ5番目…

Ô de Lancôme (1969)

ギヨーム・ドルラノと実業家アルマン・プティジャンが1935年に香水会社として共同創業したランコムは、その後スキンケア部門に進出し、1964年、2018年度世界化粧品メーカーランキング第1位のロレアルに買収されて以来、ロレアルの筆頭ブランドとして君臨して…

Maison Violet, now ship worldwide

先日最新作のタナグラをご紹介したばかりのメゾン・ヴィオレですが、4月上旬よりオフィシャルサイトが新しくなり、これまでEU圏を中心としたごく限られたエリアしか配送がなかった併設のオンラインストアが、遂に世界対応となりました。世界対応と謳っていて…

Tanagra (2018)

彫像が千の言葉を語るなら、タナグラは千の彫像にもまさる 19世紀半ばに創業し、英仏の名だたる万博を賑わすも二次世界大戦後忽然と消失、そしてこの21世紀に蘇ったメゾン・ヴィオレ。昨年2月のロングインタビューを含むLPT特集や、Cabaret LPT vol.7 'Age of…

Sir Irisch Moos / Aramis (1966) | AGTP1 : An Origin of a Gentleman

【ジェントルマンの原点】 まず最初は「ジェントルマンの原点」と題して、ブログのジェントルマンコーナーで頻出する、ある意味ジェントルマンのリファレンス香水となっている1本と、学生時代初めて自分のお小遣いで買った1本をご紹介いたします。 Sir Irisc…

Mérefame (1979) / Gold Woman, Gold Man (1983) / One Perfect Rose (1990), new & revised reviews

Dedication Festival for Master Perfumer Guy Robert 4 : late 1970's - 1990's Mérefame / Nippon Menard 1979 1970年代最後の作品は、今回のダークホース、日本メナードが創業20周年記念に社運をかけて発売した、戦後昭和の国産香水、メルファムです。現…

Tea Rose (late 1970's) EDT

A Gentleman takes Polaroids chapter twenty two : Rosy Gentleman in Summer 1 立ち上がり:名前の通り!ローズの香りとグリーン系のお茶の香りそのまんまです。夏の朝には良い感じですね。すぐ汗で流れそうですけど 昼:意外?と香り残ってます。印象は朝…

Gardenia / Le Numero Cinq (1925)

Cabaret LPT vol.6 "The Time Travellers 2" に登場した1925年発売の香りで、LPTではまだご紹介していなかった作品をテーマ別にご紹介します。香りの解説というよりは、発売や時代背景的な内容が多くなりますが、キャバレーにご参加になった気分でお読みいた…

Interview with Anthony Toulemonde, Maison Violet

Interview with Anthony Toulemonde, Maison Violet 2017年末、香水店ジョヴォワの新ブランド紹介で出会ったメゾン・ヴィオレ。ノスタルジアの民である店主タヌにとって、消えたブランドの復活は内容のいかんを問わず見逃せない事件ですが、運よく全3作を試…

Un Air d'Apogee (1932/2017)

メゾン・ヴィオレ3作品の共通項を一言で表現すると「育ちの良さ」ではないかと思います。香調に奇抜さや斬新さはありませんが、普遍的な美しさ、浄らかさ、潔さ、温かさ、慈しみー未来永劫、人として失いたくないものだとしても、時として守り抜けないものー…

Sketch (1900/1924/2017)

2000年代の中盤から、メゾンフレグランスのトレンドの一つとして勃興している復刻系ですが、一口に復刻系といっても幾つかパターンがあります。2016年、Cabaret LPT vol.2では復刻系ブランドを復興パターン別にご紹介しましたが(イタリア洪水系、Who do thi…

Maison Violet, another revived Parisian perfume house / Pourpre d'Automne (1924/2017)

2018年の幕が開け、早1か月が経過しました。2018年と言えば、創業190周年を迎えたゲランが記念ボトル、ロワイヤル・エクストレを発売したのが記憶に新しい処ですが、ゲランより1年早い1827年に創業、香水の黄金時代に絶頂期を迎え、戦後世界が大きく変化して…

Paco Rabanne pour homme (1973)

立ち上がり:緑香る感じだが背後に甘い香りが潜んでる。これも少し前の時代の香りがするがCool Waterのような「?」な感じにはならない 昼:甘い香りがやや全面に出てきました。ウッディーな感じも全面に 15時位:昼の印象のまま落ち着いてきました 夕方:か…

Sir Irisch Moos (1966)

A Gentleman Takes Polaroids chapter eight : An Origin of a Gentleman 立ち上がり:うーん懐かしい男の香水の匂いだ。子供の頃に大人がつけてたヘアトニックぽい感じもする 昼:トイレの芳香剤みたいだなあ… 15時位:古びたビルの洗面所を思い出すぞ 夕方…

Yatagan (1978) / A Gentleman Takes Polaroids chapter six : Gentleman in Winter

立ち上がり:うーん・・・土臭い。何故かガラナ飲料を思い出す。すごく個性を主張してくる香りだが暑苦しい男に吐息がかかる距離まで距離を詰められた感じがする 昼:香りの印象変わらず。濃い男たちの群れに放り込まれ腋臭の匂いにも慣れてきたような感じだ…

Shem-el-Nessim(1906/2009)

シェメルネッシム EDP 50ml 1835年に創業したイギリスで最も古い香水店のひとつであるグロスミス社は、1851年第1回ロンドン万博でイギリスの出店企業としては唯一の受賞者となったり、20世紀前半(1901-1925)には英国王室御用達を賜わるなど栄華を極めながら…

Rallet 1843, the first 4 fragrances

47 Vyastkaya st. 再処方:デルフィーヌ・ルボー(代表作:フェンディの近作やグラム・ローズ、バレリーナNo.1などパルファム・ロジーヌの近作、ベノイスト・ラポーザとの共作多し) トップノート:ベルガモット、マンダリン、バイオレットリーフ、ブラック…

Rallet 1843, from Russia with love

近代香水の歴史を語る時、パリ祭(革命記念日)の元となったバスティーユ襲撃(1789年7月14日)を挟んだ前後10年には、後世名を残すブランドが3つも勃興し、現在もなんだかんだ言って手を変え品を変え親会社を変えブランドとして生き残っています。その3つとは…

Sortilege (1936/2014)

ル・ガリオン ヴィンテージボトル 左後ろのソルティレージュは珍しいイギリス工場での委託生産品、1960年代 ル・ガリオンといればソルティレージュ、ソルティレージュといえばル・ガリオンと、双方の名を深く刻み合う看板香水であり、戦前フローラル・アルデ…

Soir de Paris (1928 / 1991) reformated version & vintage parfum

シャネルNo.5の作者・エルネスト・ボー調香の世界的名香・ブルジョワのソワールドパリです。現在はオードパルファムのみの発売となっています。 日本ではオリジナル版が廃番になってから1991年に再発後、一時取り扱いがありましたが、現在は日本未発売です…

Silences (1978), Two British Independent record labels and the Silence of 1978

今年はパンク・ロックが勃興して40年の節目にあたり、イギリスではセックス・ピストルズにGod Savew The Queenと歌われ、ある意味世界に名を上げたエリザベス女王陛下のお墨付で記念イベントが開催されるそうですが、個人的にはパンクはギリギリリアルタイム…

Or Noir (1980) original version EDT

フランスの宝飾デザイナー、パスカル・モラビト(1945〜)が初めて発売したフレグランス、オル・ノアールです。オル・ノアールは翌年メンズのオア・ブラック(1981)が発売され、ペア・フレグランスとなっています。ちなみに、パスカル・モラビトの親族が経営…

Pagan (1967*), originally by Picot & now by Mayfair

ドラッグストア系場外香水の隠れた逸品、ペイガンの来歴 イギリスには今回ご紹介したヤードリーやペンハリガン、フローリスなど現存する王室御用達の老舗パフューマリーは勿論、グロスミスなど一度は消滅したものの敏腕コンサルタントの後押しで復活したブラ…

Yardley English Lavender (1873)*

「創業1770年」パッケージではそういうことになっている 今から400 年もの昔、若き起業家ジョナサン・ヤードリー**が時の英国王チャールズ1世より王室御用達をいち早く賜り、ロンドンにおける石鹸の独占販売権を獲得。一起業家青年が何をどうやって王室御用…

Y (1964)

Y (1964) 2008年、多くの人々に惜しまれながら世を去ったクチュリエ、イヴ・サンローランが初めて発表した香り、Y(イグレック)のオードトワレです。数年前まではカウンターにこそ陳列されてはいませんが、全国のイヴ・サンローランにて取り扱いがあり、BAさ…

Robert Piguet classic collection

Robert Piguet classic collection 伝説のクチュリエ、ロベール・ピゲはパフューマリーとしても歴史的意義のある作品を幾つも残しました。代表作のバンディとフラカはご他聞に漏れず愛用者も多い名香ですが、現在の親会社であるファッション・フレグランス・ア…

Santa Maria Novella Acqua di Colonia / Melograno (1965)

Santa Maria Novella Acqua di Colonia Melograno (1965) 現在のサンタマリアノヴェッラ薬局を代表する、ザクロのオーデコロンです。こちらの歴史はそれほど古くはなく、1965年に調香されたものですが、バスラインも豊富に揃っており、実際にセールスとして…

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