08. Some Memories
「父」 私の父は生前貿易商を営んでおり、商談・スーツで外出の際は、必ずシャネルの5番をつけていました。別にこだわりがあったからではなく、父の世代で最も名の知れた香水であること、海外出張の折には取引先の事務の女性へのお土産として、常に香水を買…
「おじいちゃんに会いたい」 後編 ロンドンから列車で2時間、そこから車で小一時間、ピーク・ディストリクト国立公園内にあるお宅に伺うのですが、日本の感覚で余り長居してはご迷惑になると思い、空港到着後、時差調整を兼ね正味1日ロンドンに滞在し、週末…
「おじいちゃんに会いたい」 前編 2009年の春、英ネットオークションサイト、eBay.co.ukを見ていたら「50年間タンス保管の未開封香水」というのが出てきました。歴史的名香、マダムロシャスPDTとカボシャールEDTのヴィンテージで、マダムロシャスは1960年、…
「砂金の女神」 理化学用品で、スクリュー管瓶というものがあります。スクリュー式のキャップで密閉し、粉末や液状の試料を保存するガラス瓶の事で、本来は理化学的分析・保存用途に使われるのですが、液漏れしない・開け閉めが簡便等の利点から、個人の香水…
「香りの王室」 肌寒い日が続いた雨上りの夕暮れ、同僚を誘って東京駅の老舗百貨店へ香水を買いに行きました。「香りの王室」と賞讃されるそのブランドは、作品の個性が強く、つける人を選ぶ作品もある一方で熱心なファンも世界中に多くいます。私のお目当て…
8.香水は素敵な出会いを呼ぶ Some Memories, Some Aromas 香水を通じて巡りあう一期一会の出会い、稀有な友情の始まり、そして別れ…LPT店主の思い出を綴ります。 「再会」 Story #1 / Je Reviens 2008年の春先から2010年秋までの2年半、国内では入手困難なク…