La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

無断転載禁止

Entries from 2015-01-01 to 1 year

Happy Holidays 2016 !

2010年11月のブログスタートより5年、2013年のリニューアルから2年が経過しました「架空の香水店」LPTですが、本来の五月雨営業に戻り1年が経過したにも関わらず、今秋の英国地方都市薬局特集をはじめ折々の小特集には更なるアクセスとコメントを頂戴し、今…

Fiori di Capri(1380/1948/1990) profumo

ナポリより30km、南イタリアに位置し特産のレモンで別名「レモン島」とも呼ばれるカプリ島は、青の洞窟で知られ高級ブティックも立ち並ぶ風光明媚な観光地ですが、古くからカトリック修道院があり、14世紀後半に当時ナポリを支配していた領主の勅命で建立さ…

Dahlia Noir (2011)eau de parfum

いつも廃番になったような古い香水や、買いたくても買えないような販路限定品や超ローカル品ばかりではなく、たまにはメインストリームのデパート香水の中からも紹介したいと思います。 1957年にランテルディとルドでスタートしたパルファン・ジバンシィは、…

Winners of the second week present !!

La Parfumerie Tanu開店5周年記念プレゼント第2弾の当選者発表!! 皆様、プレゼントご応募の際には勿体ない励ましのお言葉と素敵な感想をありがとうございます。店主タヌ、改めて御礼申し上げます。第2回プレゼントの当選発表です。 A賞)English Lavender …

LPT 5th Anniversary presents : the second week

La Parfumerie Tanu開店5周年記念プレゼント第2弾! 英国地方都市薬局取材を終えた後ルフトハンザのストライキに激当たりし、命からがら帰国するもその後の社会人生活がしばらく赤っ恥だった店主タヌから、頭下げ下げ会社の人には配らなかった、とっておきの…

Fidji (1966)

創業1957年、日本では戦後一世を風靡したクチュリエとしてというよりは、粗品のタオルセットとか箱入り靴下でその名を見かける方が多い、ギ・ラロッシュ。フレグランスもファッションと並行して発表するのが当たり前になった戦後世代のデザイナーですが、創…

Pagan (1967*), originally by Picot & now by Mayfair

ドラッグストア系場外香水の隠れた逸品、ペイガンの来歴 イギリスには今回ご紹介したヤードリーやペンハリガン、フローリスなど現存する王室御用達の老舗パフューマリーは勿論、グロスミスなど一度は消滅したものの敏腕コンサルタントの後押しで復活したブラ…

Yardley English Lavender (1873)*

「創業1770年」パッケージではそういうことになっている 今から400 年もの昔、若き起業家ジョナサン・ヤードリー**が時の英国王チャールズ1世より王室御用達をいち早く賜り、ロンドンにおける石鹸の独占販売権を獲得。一起業家青年が何をどうやって王室御用…

Chemists in a British small town : 5. And then

そして予期せぬ出来事に店主感激 古い薬局に行けば、お宝が待っているんじゃないか?倉庫でデッドストック香水が眠っているのでは?昔の広告や空き瓶、残ってないかな?正直なところ、薬局香水について期待を膨らませすぎた今回の取材でしたが、良くも悪くも…

LPT 5th Anniversary presents : the first week

La Parfumerie Tanu開店5周年記念プレゼント第一弾! 英国地方都市薬局取材を終えた後ルフトハンザのストライキに激当たりし、命からがら一日遅れで帰国するもその後の社会人生活がしばらく赤っ恥だった店主タヌから、頭下げ下げ会社の人には配らなかった、…

Chemists in a British small town : 4. Classic British soaps at chemists in a British small town

英国版薬用ミューズ、ライツや大衆浴用石鹸、インペリアルレザーなど、英国の香りはクラシック石鹸にあり。 Wright's traditional soap, with coal tar fragrance 125gイギリス人によってコールタール石鹸の匂いは幸せな家庭の香り⁈ライツ石鹸 よく見ると「W…

Chemists in a British small town : 3. Boots the Chemist, the leading chemist chain in UK

Boots, your local pharmacy Boots : 前出のクラシック薬局、C.R.クルーズより20年以上も前、1849年ノッティンガムに創業した大手ドラッグストアチェーン、ブーツ。英国内店舗だけでも2,500店超、創業時は小さなハーブ薬局だったとは想像もつかない一大企業…

Chemists in a British small town  : 2. C.R. Clowes & Son, one of the existing UK chemists since Victorian era

2. C.R.Clowes & Son C.R.Clowes & Son 外観。ガラスを多用したビクトリア朝ならではのデザイン C.R.Clowes & Son :本年めでたく創業140周年を迎えた、ビクトリア朝の温泉保養地バクストンを代表する薬局。往時はこの店の前を通らずしてバクストンでの所用は…

Chemists in a British small town : 1 Why UK, why small town, why perfumes in chemists

英国地方都市薬局特集 Chemists in a British small town よくあるイギリスの田舎の夜明け なぜ英国で、なぜ地方都市で、なぜ薬局の香水なのか 1. Why UK, why small town, why perfumes in chemists 小学生の頃、作文で家族の仕事について書く機会がありま…

LPT 5th Anniversary Special !!

今月29日で開店5周年を迎える、クラシック香水・モダンクラシック香水ガイド、La Parfumerie Tanu。今年の店主タヌは春のラジオ出演、業界誌での連載開始、LPT annexスタートと裾野を広げてまいりましたが、いよいよタヌの本懐、ブログ開設5周年記念企画「英…

PARFUM professional e-magazine

香りの専門誌 パルファム 本年6月より店主タヌの連載もスタートした日本で唯一の香水専門誌、パルファムの電子版がリリースされました。 奇しくも連載「忘れられない香り(The Unforgettable Scent)」開始号である174号より紙媒体の本誌にあわせ電子版がスタ…

The Unforgettable Scent vol.2 : Two Imaginary Ladies and me

- Tanu of LPT has contributed to the exclusive perfume magazine "PARFUM" a series of articles on iconic classic perfumes, entitled "The Unforgetable Scent" since June 2015. The following English translation is "Two Imaginary Ladies and me"…

LPT annex just started !

LPT読者の皆様へ ブログという形でクラシック香水、モダン・クラシック香水の楽しさをご紹介すべく2010年11月にスタートしたLPTですが、お陰様で不定休にもかかわらず多くの奇特なお客様にお越しいただく繁盛店に育てていただきました。この場を借りまして、…

ASQ Misk Jism (Body Musk) eau de parfum, limited edition (2015)

久しぶりに言いたくなりました、インッシャッラ~!! 昨年、日本のblogでは前代未聞のアラビアン・フレグランス大特集を行ったLPTですが、その後も五月雨式にこれはというものをご紹介していきたいと思っています。サウジアラビアの最高級アラビアン・フレグ…

Camelia by L'Erbolario (2014)

カメリアシリーズより、左:プロフーモ、右:ソープ 久しぶりに「お値段以上、それ以上」アフォーダブル香水をご紹介したいと思います。 LPTではすっかりおなじみ、お隣台湾までは進出するも、なかなか東シナ海を越えてここ日本までやってこれないイタリアの自…

Test paper for professional use

※現在はLPT e-storeで取り扱っております。香料試験紙・ムエット・試香紙 6mm/12mm幅プロユース最高級品 取扱のお知らせ 香水を試香する際、肌に乗せた体感だけでなく客観的な香りの変化を見る上でなくてはならない道具、それがムエット(試香紙、匂い紙)で…

Eau de Charlotte (1982) and Eau de Camille (1983), the two daughters

1980年にチェリストのアラン・ムニエ氏と結婚したアニック・グタール(当時35歳)は、それぞれに娘が一人ずついた連れ子婚だったため、いきなり二人の子持ちになります。ムニエ氏の娘、シャルロットとアニックの一粒種、カミーユはずいぶんとキャラの違う子供…

Coriandre (1973) limited edition parfum in 2009

Coriandre (1973) limited edition parfum in 2009 かつて一世を風靡した香水で、現在も販売中のものは多々ありますが、メーカーの相次ぐ買収と売却、処方のダウングレードで、名前と形は残っているけれど、既にそれは「亡骸を嗅ぐ」行為でしかないクラシッ…

Grand Amour (1996), love is everything

1999年8月にガンでこの世を去った女性調香師、アニック・グタールが生前残した香りの多くは廃番となったり、継続品でもここ日本では販売終了した作品が多く、アニック・グタールの事をセレブ御用達香水だと紹介する事の多い女性誌やブログなどの影響で、現在…

Note

−凡 例− 香水の濃度 濃度は一番香料の多いパルファムから、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンと基本的に4種類あります。大事なのは香料の多さイコール香りの強さではないことです。薄くて軽くてきつく香るオードトワレもあれば、染み出るように…

Welcome

La Parfumerie Tanu…ラ・パルフュムリ・タヌ(通称LPT) それは、とある架空の香水店。扱う種類は決して多くない。しかも、店主の好みに相当偏っている。 けれど、行けば必ず出会いがある。そこには名香と呼ばれるクラシック香水と、いずれ名香と呼ばれるであ…

Hello there !

La Parfumerie Tanu New blog site open http://lpt.hateblo.jp/ from 1 June 2015 gooブログ読者の皆様へ はてなブログ読者の皆様へ クラシック香水・モダンクラシック香水ガイド・La Parfumerie Tanu店主、Tanuと申します。 La Parfumerie Tanu(LPT)は2010…

Passion (1983)

「情熱」の名を持つパッションは、アニック・グタールが自分のために調香したものを製品化した最初の香りで、他のたくさんの香り同様現在の専属調香師、イザベル・ドワイヤンとの共作です。前出のウール・エクスキース(1984)と同じく、発売後30余年を経たパ…

Heure Exquise (1984)

旧ボトルと付属のゴールドカバー 「モデルでありピアニストでもあった美貌のシングルマザー」という、そのドラマティックな人物像を語るには完璧すぎる修飾語が常に添えられるオーナー調香師、アニック・グタールがフォラヴリル(1981)でデビューしてから3年…

Annick Goutal : her own creations before passed away (1981ー1999)

Annick Goutal : her own creations before passed away (1981ー1999) 1990年代の半ば、バーニーズ・ニューヨークのフレグランスコーナーにひっそりと並んでいて、手に取る人にとっては「私だけの」という特別感がたまらなかった、日本においてはニッチ・フ…

contact to LPT