XX. Archive
ピュアディスタンスのサンプルプレゼントを実施します! ご希望の方先着10名様に、ピュアディスタンスからご提供のサンプルセット(2mlアトマイザーx2種)を送付いたします。 セット1(基本セット) Opardu、M セット2 Opardu, I セット3 Opardu, Antonia ※セ…
昨秋2011年10月に発売となったタブロー・ド・パルファン(香りの絵画)は、アメリカはテネシーを拠点とするブライアン・ペラ主宰のクリエイト集団、イヴリン・アヴェニューが、架空の女性をモデルに映画を制作し、その映画のヒロインをモチーフにした香水を…
レディスの新作、キスミーテンダーです。どうしても頭の中でラブミーテンダーと変換されるのですが、ちがいます。アンタンスではなく普通のEDP1濃度の展開ですが、ニコライの作品としては濃厚で拡散力の強いフロリエンタルで、立上りから甘々なバニラ、八角…
さきにローズ・ピヴォワンヌとして発売されたEDTのアンタンス版です。名前からピヴォワンヌが消えていますが、香調にはしっかり芍薬の青さが残っていて、立ち上がりは青々としてさっぱりしたローズのシングルノートになっています。最初は甘味も酸味も前に出…
代表作、サクレブリュと同年に発売されたヴァニーユ・トンカです。レモンやマンダリンなど、苦味のある柑橘の皮にラベンダーやバジルが加わった幕開けから、カーネーションやオレンジフラワーが黒胡椒などのスパイスに抑制されながら、名前のごとくバニラと…
2006年にEDP濃度で発売されたマハラニーが、2年後マニフィーク・シリーズでアンタンス版として再構築されました。現在オリジナルのマハラニーは廃番で、国内販売されているものも在庫限り販売終了になるでしょう。 レディスのボトルに収められているオリエン…
1993年にオードパルファム濃度で発売されたサクレブリュのアンタンス版で、オリジナルのサクレブリュは在庫が無くなり次第廃盤だそうです。 香りとしては、チュベローズとカーネーションのクローブ香にシナモンが加わって華やかさと渋みが同居し、薄口ながら…
1930年代から50年代初頭にかけて活躍し、ジバンシー、ディオール、バルマンなど錚々たるクチュリエを育てたデザイナー、ロベール・ピゲが1951年に廃業、1953年に逝去した後も、パヒューマリーとして存続する中1956年に発売されたカリプソが、ピゲの復刻では…
これまで発売されてきた香りはすべてEDP濃度だったディヴィーヌが2010年より既発のコレクションからパルファム濃度を再構築して発売しています。第1弾はブランドの顔ともいえるディヴィーヌのパルファム、ディヴィーヌ・エテルネル・フェミナンでしたが、昨…
MDCIシリーズの最後を飾るのは、ブランドの最新作であるラ・ベル・エレーヌです。2011年3月の発売から立つこと8か月、もうすぐ2011年も終わりというのに、公式ウェブサイトにおいて紹介文が書きかけで終わっているのはどうかと思いますが、調香はパチュリ・…
老舗コニャック、フラパンの香りを幾つか手掛けているジャンヌ-マリー・フォジールがMDCIのために手掛けた、ヴェープル・シシリエンヌです。1282年にシチリアで起こった住民暴動と虐殺事件であり、またこの事件を題材にした同名のヴェルディによるオペラ、「…
MDCIの香りをレディスについては全紹介すると決めて始めた投稿ですが、こんな事を申し上げてよいのか、迷いの上紹介します。 ゲラン家の血筋である女性調香師でパルファン・ド・ニコライの主宰、パトリシア・ド・ニコライがMDCIの依頼にて制作した二つの香り…
アパレルから派生したアルビオン系コスメブランド、ポール&ジョー・ボーテから2003年、姉妹フレグランスであるブランとともに発売され、近年再発したブルーです。EDT1展開で、調香はピエール・ブルドンが担当しましたが、流行には敏感でも調香師にまでは…
ウォモ、ドンナに続き、ロレンツォ氏が精力的に香りを発表していた初期作品の一つ、ムスクです。初期はドンナ以外はメンズやユニセックス系の香りを作っていて、このムスクもユニセックスに分類されていますが、つけた感じではムスクというよりはルーツは大…
イタリアはフィレンツェの公称・孤高な香水職人、ロレンツォ・ヴォロレーシが1993年のウォモでデビュー後初めて作った女性用の香り、ドンナです。ローズのシングルノートであるドンナは、立ち上がりは大変青味の強いローズ香でスタートしますが、程なく代表…
ティーローズは、パヒューマーズ・ワークショップ社初の香りで、同社が香料会社であるフィルメニッヒ社のジャック・モーウェンに対し「バラ園に迷い込んだような香りで、花びらから葉、手折った茎に到るまでバラのすべてを彷彿とする、そして香り持ちの良い…
カランドル、メタル、ラニュイといった、戦後の香水史に名を残す逸品を輩出したパコ・ラバンヌですが、日本では2009年末に倒産したわかばが国内代理店で、翌年川辺が業務移管したものの、移管の際パコ・ラバンヌはあえなく脱落。その後フィッツ・コーポレーシ…
アムアージュの最新作で、ザ・ライブラリー・コレクションの第5弾、オパス・ファイヴ(Opus V)です。前作のオパス・フォーは売上の半分を国際エイズ予防コントロールプログラムへ寄付するチャリティ性のある商品でしたが、今回は普通に新作です。調香は超売…
創業よりいち早く国産香水の生産に着手した資生堂は、日本を代表する化粧品メーカーとして数多くの香水を輩出し、ブランドを代表するホワイトローズナチュラル(1936)やすずろ(1976)といった高価なものから、街の化粧品店で誰でも手の届く値頃な定番品まで、…
ニューヨーク・シャネルで7年に一度しか発売されない限定品の香りです。調香はジャック・ポルジュで、最初が1998年、次が2005年に再発、とくると来年は丁度再発から7年後の2012年ですが、3度目は果たしてあるのでしょうか。ニューヨークシャネルが他の香りや…
コロニーの2年後、1940年にデリスが発売されましたが、戦況厳しくなる中パトウも新作の発売は 終戦まで待たざるを得ませんでした。フランスはドイツからの解放後終戦を迎え、1946年に戦後初の 作品として発売した香りには「待ちわびた時」という、重みのある…
パトウの没年である1936年にヴァカンスが発売されてから2年後、フランスから遠い南方の 植民地に思いを馳せ、トロピカル感満載のコロニーが発売されます。 パイナップルをキーワードとしたクラシック香水としてはキャロンのアカシオサ(1929)が 最も有名です…
大西洋岸に面する港湾都市であるル・アーブルとニューヨークを結ぶ新しいオーシャン・ライナー、 ノルマンディー号が1935年処女航海を行った際、大西洋横断速度の新記録達成時、ファーストクラスの 乗客へ進呈されたのが当時の最新作、ノルマンディーです。…
1933年に発売されたディヴィーヌ・フォリーは、前年発売のアンヴィタシオンと多少類似点は あるものの、こちらの方がより女性らしく華やかで、立ち上がりにどっとクローブ香を感じ、 程なくふくよかなバニラムスクにスティラックスが交わるアンバーノートに…
1930年、のちにブランドの看板となるジョイと並行してカクテルを上市した2年後に発売された アンヴィタシオンは、マ・コレクシオンと同時期に再発されたものの、12本入のミニチュアセット には入りませんでした(ちなみに同じ再発で選外だったものにDelices…
世界大恐慌が起こった翌年の1930年、ジャン・パトウが不況を嘲うかのように輩出したのが、 後世に残る名香、ジョイとこのカクテルです。サンフロランタン通りに面するパトウのメゾン には、ドレスを注文する女性に付き合いでやってきた手持無沙汰の男性が、…
カルデアに続き発売された「至福の瞬間」の意であるモマン・スプレームは、 コレクシオン中最も特異な展開をする「一応」フローラルノートです。 まず、つけた瞬間はさわやかさが爆発するようなしゃきっとしたシトラスの アクセントがきいたラベンダーとゼラ…
トリロジーに続きジャン・パトウが発売したのは、香水ではなく世界初のサンオイル、 ユイル・ド・カルデアでした。まだ日焼けが富裕層のトレンドだった時代、蒼白な肌の 欧米人が憧れた、燦燦と降り注ぐ太陽に愛されて黄金に輝く美しい肌を彷彿とする、 古代バ…
トリロジーの最後、アデュー・サジェスは、トップに少々かび臭い、それでいて 青々とも感じるさまざまな生花の香りが入れ替わり立ち代り立ち上った後は、 カーネーションを軸として甘くパウダリーに落着き、あまり展開せずにうっすらと ムスクが温かく長持ち…
【まえがき】 ジャン・パトウのマ・コレクシオンについて、総論と一部の香りについて簡単な解説を 述べましたが、その後所有するコレクシオンのボトルも増えましたので、今回より個別の 商品解説を時代順に追加します。香りのピラミッドは諸説ある中、アメリ…