ウォモ、ドンナに続き、ロレンツォ氏が精力的に香りを発表していた初期作品の一つ、
ムスクです。初期はドンナ以外はメンズやユニセックス系の香りを作っていて、この
ムスクもユニセックスに分類されていますが、つけた感じではムスクというよりは
ルーツは大柄系フロリエンタルかと思しき女性ものの香りで、21世紀も11年を過ぎた
今となってはどことなく時流に外れた感があり、つけるとむくむくと両肩に肩パッドが
膨らんできそうです。ロレンツォ氏十八番のクリーミーパウダリーなベースも、表面に
「大柄な女性」がいるために、なんとなくかすんでしまっています。シンプルなムスクを
期待して、特に男性がつけると、女装趣味者の休日みたいなことになりそうなのでご用心。
ちなみにロレンツォ・ヴィロレーシの香りは伊勢丹で取扱いがありますが、直販サイト
では日本からのオーダーに完全対応しており、日本未発売のパルファムやバスラインが
豊富に揃っています。特に代表作であるタンドネージュの力の入れようは目を見張る
ものがあり、見ているだけでも楽しいです。首都圏以外にお住まいで、どの道伊勢丹にも
行けない、という方は、送料を払っても香水を買ったおつりで同じ香りの石鹸が1個や2個
軽く買えてしまう、直販サイトのご利用をお奨めします。
