La Parfumerie Tanu

The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes

03. Modern Classic

Royal Collection : Betrothal (1893/2011) and Diamond Jubilee Bouquet (1897/2012)

グロスミス社はヴィクトリア朝時代、ひとつは若き王子と婚約した次期王妃を祝し、もうひとつは大英帝国の象徴である女王の即位60周年を祝し、イギリス王室の慶事に2種類の香水を謹製しており、いずれも同社の代表作として名を残しています。グロスミス・ロン…

Black Label Collection (2012) : Floral veil, Amelia, Golden Chypre, Saffron Rose

2012年、それまでの家督のレシピを現代に蘇らせたクラシック・コレクションとは一線を画し、現代の香りとしていちから処方した新シリーズ、ブラック・レーベル・コレクションは、それぞれが全く異なるパーソナリティを持ちながら、いずれも時代を問わない普…

YVRA1958 : L'Essence de L'Essence (2015)

立ち上がり:爽やかですがそこに刺激的な何かがプラスされています。寝起きの気つけみたいな感じです。夏の朝の暑さでだれた頭を覚醒させてくれそう 昼:刺激的な感じは背景に去り甘い感じが出てきました。これはこれでいい感じです。 15時:大分薄くなって…

Le Vetiver (2009)

立ち上がり: 普段つけてるベチバと同じ系統の香りですがこちらのほうがやや甘さが強い 昼: やや苦い感じの香りが出てきました 15時位: 朝とは別の甘い感じが現れてきました 夕方: 15時位の印象のまま弱くなりました ポラロイドに映ったのは: 見た目はノ…

La Douceur de Siam & Le Sillage Blanc (2017)

La Douceur de Siam (2017) 黄昏時が訪れる 名もなきいのちが、この悲しみすら拭い去ってくれる ーモントリー・ウマヴィジャニ 「私たちのゴールは、洗練されたフランスの伝統に優美なシャムのエレガンスが融合した、模倣しようのないほど素晴らしく比類なき…

Issara & Oudh Infini (2015)

Issara (2015) かつてその木が居たここは、今や太古から降り注ぐ雨を逃れる場となった -モントリー・ウマヴィジャニ 独学で調香を学んだピサラさんが最初にドゥシタ作品として作り上げたのが、タイ語で「自由」を意味するイッサラです。 瑞々しい生木や新緑…

Melodie de L`Amour (2015)

何もない部屋に咲く一輪の花のように、私はあなたを想っています -モントリー・ウマヴィジャニ パルファム・ドゥシタは、オーナー調香師、ピサラ・ウマヴィジャニがクラシック香水愛好家であるというのもあって、初出3作を往年の名香よろしくパルファム濃…

Parfums Dusita, scents from a paradise

-古きシャムの言い伝えは、純粋な悦びと満ち足りた心の世界をドゥシタ(楽園)と呼ぶ。 うちなる幸福がすむという、天高く輝かしき依処よ… LPTは基本クラシック香水・モダンクラシック香水にフォーカスしたブログで、新しいブランドや新作をガツガツ情報収…

Puredistance Black (2013)

立ち上がり:つけはじめからムンムン! オランダではこういう香りでないと戦えないのか?何に?知らん? 昼:フェロモン出てる系の方なら良いんだろうなあ・・・ 産れてこの方フェロモン無縁で加齢臭だけ纏って来た私ではダメだ ー 15時位:そろそろ夜一緒に…

Bvlgari Black (1998)

立ち上がり:甘いーーーー!でも嫌な感じではない甘さです。 自分に似合ってるかどうかは別として。 昼:香りは大分落ち着いてきてますが甘さだけが突出してきてる感じが します 15時位:大分落ち着いてきました。バニラ系のおやつを3時に食べた? という感…

Encre Noire (2006)

A Gentleman takes Polaroids chapter ten : Black Gentleman 立ち上がり:ベチバー&微妙に柑橘系の香りですが甘さが無くていい感じ。これはいい気分になります。 昼:印象変わらず いい感じで落ち着いてきてます 15時位:最初の印象とほとんど変わらない香…

Authent (2010)

21世紀に入り、香水製作に減速をかけ始めた国内主要メーカーは、まず自社調香をやめフランスのなどの著名調香師を採用したり、ご当地ものやマリー・アントワネットなど歴史セレブの名を借りて、どうにかこうにか話題作りをしてきたものの、海外ブランド品が…

Warszawa (2016, sold exclusively by Quality Missala in Warsaw until 1 Nov. 2017) bulletin preview

先般のオランダツアー・ピュアディスタンス社インタビューで、ヤン・エワルト・フォス社長より「12月8日までLPTに掲載するのを控えてほしい」と頼まれていた衝撃の隠し玉を、ようやくご紹介できる時がやってきました。 ピュアディスタンス社訪問の際、社長や…

Clive Christian Noble VII collection : Cosmos Flower & Rock Rose (2016)

今回のリアンヌ・ティオ・パルファム訪問時、リアンヌさんが別れ際「お好きじゃないかも知れないけれど」とサンプルボックスを持たせてくれた、世界で一番高価な香水を売っているブランド、クライヴ・クリスチャンのレビューをLPTでご紹介する機会が遂にやっ…

Gardenia Passion (1989)EDP and EDT

昨年、アニック・グタールが生前手掛けた香りをシリーズでご紹介しましたが、紹介しきれなかった作品の一つがこのガルデニア・パッションです。日本では取扱い終了したので、廃番になったと思われている方も多いと思いますが、現在はオードトワレ1濃度、100m…

Heure Exquise (1984) EDP (revised review)

「モデルでありピアニストでもあった美貌のシングルマザー」という、そのドラマティックな人物像を語るには完璧すぎる修飾語が常に添えられるオーナー調香師、アニック・グタールがフォラヴリル(1981)でデビューしてから3年後、アニックファンのなかでも愛好…

150 Parfum (2011)

イタリアの地図で言うとロングブーツの膝頭あたりに位置し、トスカーナ地方のティレニア海に面するフォルテ・デイ・マルミの瀟洒なマリンリゾート、ベルシリアにエンツォ・トッレ氏が2007年に創業したメゾン・フレグランス・ブランド、プロフーミ・デル・フ…

Opardu (2012, revised review)

Opardu (2012) 2012年秋、4番目の香りとして発売されたレディスの香り、オパルドゥです。これが、粉物ファンには抗う事の出来ない秀逸なパウダリー・フローラルで、レディス3点のうち突出してクラシックです。対象年齢は3点のうちぐっと高め、賦香率も堂々32…

Sheiduna (2016)

ついに叶ったピュアディスタンス社・フォス社長vs店主タヌの激突放談をこってりお楽しみいただいた後は、お待ちかねの新作、シェイドゥナをご紹介します。訪問した9月中旬時点では、まだ発売前なうえ、いつもの理化学機器的魅力満載の試験管サイズ(17.5ml)と…

No.19 poudre (2011)

シャネル19番の発売より40年ぶりの別バージョン、No.19プードレです。今春ヨーロッパ先行で発売されましたが、日本ではココ・シャネルの誕生日である8月19日より限定店舗にて先行発売後、全国のシャネルカウンターにて一般発売されました。 店頭のテスターを…

Van Cleef (1993) and Grand Cinq fragrances

グランサンクとしては最も後発(1906創業)ながら、ハイジュエラーとしては初めてフレグランスを発売した事で一躍有名となり、またセールス的にも香水では事実上グランサンク中最も勢いのあるブランド、ヴァン・クリーフ&アーペルがジェム(1987)に続きレデ…

Risque (2012)

相次ぐ香水店の新規開店や各地でのセミナーに奔走する一方で、大手ファッションフレグランス並に新作を連発しているロジャ先生ですが、このリスクも、アンスポークンに続くレディスのシプレ系第2弾として昨夏に発売され、来月には第3のシプレ、フェティッシ…

Danger (2011)

最近はドバイ出店、砂漠でVサインなど、高級ニッチが皆目指す中東での活躍が目覚ましいロジャ先生ですが、2011年の新作としてレックレス等と同時発売され、2012年度英国FiFiアワードを受賞した、デンジャーのパルファムです。デンジャーにはペアフレグランス…

Reckless (2011)

2007年初出のトリロジー・シリーズの成功から5年、ロジャ・パルファンのラインナップも徐々に増え、現在ではレディスとしては8種類(フローラル系4種、シプレ系・オリエンタル系各2種)に増えた中で、個人的に最も気に入っているのが2011年に発売されたレッ…

Amber Aoud (2012)

アンバー・ウードは基本ウード第2弾としてウードに遅れること2年、2012年にオート・パフューマリー限定で発売後、現在では定番のラインナップとなりました。実はロジャ氏がウードに手を出したのはそれ程早くはなく、よく言えば満を持して、悪く言えば出遅れ…

Aoud (2010)

もとは中東の人しか好まなかったウードの香りをトム・フォードがウード・ウッド(2007、EDP50ml US$220、100ml US$300)で湾岸諸国へ逆輸入、実は欧米ブランドが大好きなアラブ人にバカウケ、それを見ていた中東のメーカーがこぞってインスパイア系香油でア…

Enslaved (2007)

ゲランの広報・リウなどの復刻監修を経てロンドン・ハロッズの5階に高級香水店、ロジャ・ダヴ・オートパフューマリーを開店後、グロスミスやウビガンなど名だたるクラシック香水の復刻を監修しつつ、更には自身の調香によるロジャ・パルファムを立ち上げ、…

Diaghilev (2010)

2010年のヴィクトリア&アルバート美術館でのお披露目光景。たまたま旅行で出くわして、75ポンドなら、まあ冥途の土産に買ってもいいかな ディアギレフは、もとは英ヴィクトリア&アルバート美術館にて2010年9月25日より開催されたディアギレフとバレエ・ル…

Gardenia (2012)

オランダはロッテルダムの正規代理店、リアンヌ・ティオ・パルファムのロジャ・パルファムカウンター。パルファム推しのロジャだが、少しでも気負わず試して欲しいからか、リアンヌ店ではEDPを中心にラインナップ 2007年に「この3つさえあれば、どれかは気に…

Dahlia Noir (2011)eau de parfum

いつも廃番になったような古い香水や、買いたくても買えないような販路限定品や超ローカル品ばかりではなく、たまにはメインストリームのデパート香水の中からも紹介したいと思います。 1957年にランテルディとルドでスタートしたパルファン・ジバンシィは、…

Eau de Charlotte (1982) and Eau de Camille (1983), the two daughters

1980年にチェリストのアラン・ムニエ氏と結婚したアニック・グタール(当時35歳)は、それぞれに娘が一人ずついた連れ子婚だったため、いきなり二人の子持ちになります。ムニエ氏の娘、シャルロットとアニックの一粒種、カミーユはずいぶんとキャラの違う子供…

Grand Amour (1996), love is everything

1999年8月にガンでこの世を去った女性調香師、アニック・グタールが生前残した香りの多くは廃番となったり、継続品でもここ日本では販売終了した作品が多く、アニック・グタールの事をセレブ御用達香水だと紹介する事の多い女性誌やブログなどの影響で、現在…

Passion (1983)

「情熱」の名を持つパッションは、アニック・グタールが自分のために調香したものを製品化した最初の香りで、他のたくさんの香り同様現在の専属調香師、イザベル・ドワイヤンとの共作です。前出のウール・エクスキース(1984)と同じく、発売後30余年を経たパ…

Heure Exquise (1984)

旧ボトルと付属のゴールドカバー 「モデルでありピアニストでもあった美貌のシングルマザー」という、そのドラマティックな人物像を語るには完璧すぎる修飾語が常に添えられるオーナー調香師、アニック・グタールがフォラヴリル(1981)でデビューしてから3年…

Annick Goutal : her own creations before passed away (1981ー1999)

Annick Goutal : her own creations before passed away (1981ー1999) 1990年代の半ば、バーニーズ・ニューヨークのフレグランスコーナーにひっそりと並んでいて、手に取る人にとっては「私だけの」という特別感がたまらなかった、日本においてはニッチ・フ…

Puredistance White (2015)

ホワイト 17.5mlボトル。 オランダ北部の商工業都市フローニンゲンに居を構えるオーナー、ヤン・エワルト・フォス氏が妥協のない香水、すなわちパルファム・エキストレだけをハイスピードかつ膨満な香水市場に杭を打つかのように輩出している、真の香水好き…

Tsarina (2012), one of Four Corners of the Earth

フォー・コーナーズ・オブ・ジ・アースの面々 ニッチ・フレグランスは年々市場を拡大し、シンプルな汎用ボトルで価格も一律でやっていたブランドが、一馬身なり購買層に認知されたとリサーチの結果が出ると(仮定)、そもそも自分のところの製品は最高級の原…

Spirituelle (2014), parfum extrait and EDP

毎年秋が深まると、一度でも直販でディヴィーヌの製品を購入した方には、ご丁寧に封書で新作のご案内が届きます。その「新作」は、封を切らずともポストを開けた時点で既にふんふんと薫ってきて、年に一度のお便りに、その香りがどんなものであろうと心が踊…

Objet Celeste (1925) *2014 newly created

オブジェ・セレスト EDP 100ml プレスキットでは何故か1925年の作品となっていますが、ヴォルネィ復興の5作品中このオブジェ・セレストだけ専属調香氏であるアメリ・ブルジョワのオリジナル(のはず)です。過去のアーカイヴであるエトワール・ドールをアレ…

Etoile d'Or (1925)

次回ご紹介するオリジナル新作、オブジェ・セレストの元となったエトワール・ドールは、ヴォルネィ復興にあたり専属調香師となったアメリ・ブルジョワ氏も「オリジナルの処方に敬意を表して再構築した」とのべている通り、これぞクラシック香水の現代版復刻…

Parfums Volnay, Perlerette (1925)

ヴォルネィは1919年にいわゆる当時の「発展家」女性ジェルメーヌ・マデリーヌ・デュヴァルが、のちのフランス第4共和制最後の大統領となる政治家、ルネ・コティの元で働いていたルネ・デュヴァルとフォーリンラヴ後創業し、香水の黄金時代である1920年代に大…

The Pink Room Parfum No.1

本年は一昨年、惜しくも86歳の大往生でこの世を去った巨匠、ギィ・ロベール(1926-2012)の3回忌にあたるという事で、ロベール師ゆかりの香りを紹介して行きたいと思います。 The Pink Room Parfum No.1 ロンドン時代のザ・ピンク・ルーム。夢見がちな女の子…

Trois Fleur (2009)

Trois Fleur (2009) 調香師兼科学者であるモロッコ生まれのコルシカ人、マルク=アントワーヌ・コルティッチエートが2003年に立ち上げたニッチ・フレグランスブランド、パルファム・ダンピール(香水サイトなどではパルファム・ド・エンパイアと表記されてい…

New-York (1989)

New-York (1989) オイルランプ香料の調香からスタートし、香料調達から香水製造、充填まで自社一貫生産している世界でも数少ないメーカーであるパルファム・ド・ニコライ初のメンズフレグランスにして、メンズラインナップ中唯一大容量の250mlボトルが定番で…

Le Temps d'une Fete (2006)

Le Temps d'une Fete (2006) 2006年に発売された4種の香りのうち、唯一レディス(残りはユニセックス系)のオードトワレ、ル・タン・デュヌ・フェトです。公式ウェブサイトでは取扱ラインナップから外れていますので、廃番になったようですが、日本代理店で…

Odalisque (1989)

Odalisque (1989) パルファム・ド・ニコライ初出の香りで、同時発売されたナンバーワンは発売早々リムヌ・オゥ・パルファム(フランスフレグランス協会)1989年度ベスト・パフューム・クリエイター国際賞を受賞した鳴物入りですが、このオダリスクも大変評価…

Parfums de Nicolai, createurs de parfum / Number One Intense (1989/2008)

Parfums de Nicolai, createurs de parfum website : http://www.pnicolai.com/en/ 現オズモテーク*会長であり、レジオンドヌール・シュバリエ勲章(フランスの最高勲章)叙勲者、ひいてはゲラン一族の血筋を引く調香師、パトリシア・ド・ニコライ(57)がご主…

Cuir Garamante (2013)

Cuir Garamante (2013) キュイール・ガラマントは、LPTではお馴染みのランスピラトゥリス(DIVINE)を手掛けたリシャール・イバヌに調香を依頼し、ニュイ・アンダルースと同時発売されたメンズフレグランスの最新作です。 「ガラマントの革」の名に由来するガ…

Nuit Andalouse (2013) and the everlasting hunger for Japanese Gardenia

Nuit Andalouse (2013) and the everlasting hunger for Japanese Gardenia 年に1,2作のペースで丁寧に、かつ順調に新作を出しているMDCIにとって1年ぶりの最新レディスとなる、ニュイ・アンダルーズです。MDCIは2012年にシプル・パラタンというユニセックス…

La Belle Helene (2011)

La Belle Helene (2011) 2011年の発売後、公式ウェブサイトにおいてずいぶんの間紹介文が書きかけで進まなかったのを見た頃から「ひょっとして、このメーカー、本当に商売っ気がないのかも」と本気で心配になってきたラ・ベル・エレーヌは、調香はパチュリ・…