03. Modern Classic
相次ぐ香水店の新規開店や各地でのセミナーに奔走する一方で、大手ファッションフレグランス並に新作を連発しているロジャ先生ですが、このリスクも、アンスポークンに続くレディスのシプレ系第2弾として昨夏に発売され、来月には第3のシプレ、フェティッシ…
最近はドバイ出店、砂漠でVサインなど、高級ニッチが皆目指す中東での活躍が目覚ましいロジャ先生ですが、2011年の新作としてレックレス等と同時発売され、2012年度英国FiFiアワードを受賞した、デンジャーのパルファムです。デンジャーにはペアフレグランス…
2007年初出のトリロジー・シリーズの成功から5年、ロジャ・パルファンのラインナップも徐々に増え、現在ではレディスとしては8種類(フローラル系4種、シプレ系・オリエンタル系各2種)に増えた中で、個人的に最も気に入っているのが2011年に発売されたレッ…
アンバー・ウードは基本ウード第2弾としてウードに遅れること2年、2012年にオート・パフューマリー限定で発売後、現在では定番のラインナップとなりました。実はロジャ氏がウードに手を出したのはそれ程早くはなく、よく言えば満を持して、悪く言えば出遅れ…
もとは中東の人しか好まなかったウードの香りをトム・フォードがウード・ウッド(2007、EDP50ml US$220、100ml US$300)で湾岸諸国へ逆輸入、実は欧米ブランドが大好きなアラブ人にバカウケ、それを見ていた中東のメーカーがこぞってインスパイア系香油でア…
ゲランの広報・リウなどの復刻監修を経てロンドン・ハロッズの5階に高級香水店、ロジャ・ダヴ・オートパフューマリーを開店後、グロスミスやウビガンなど名だたるクラシック香水の復刻を監修しつつ、更には自身の調香によるロジャ・パルファムを立ち上げ、…
2010年のヴィクトリア&アルバート美術館でのお披露目光景。たまたま旅行で出くわして、75ポンドなら、まあ冥途の土産に買ってもいいかな ディアギレフは、もとは英ヴィクトリア&アルバート美術館にて2010年9月25日より開催されたディアギレフとバレエ・ル…
オランダはロッテルダムの正規代理店、リアンヌ・ティオ・パルファムのロジャ・パルファムカウンター。パルファム推しのロジャだが、少しでも気負わず試して欲しいからか、リアンヌ店ではEDPを中心にラインナップ 2007年に「この3つさえあれば、どれかは気に…
いつも廃番になったような古い香水や、買いたくても買えないような販路限定品や超ローカル品ばかりではなく、たまにはメインストリームのデパート香水の中からも紹介したいと思います。 1957年にランテルディとルドでスタートしたパルファン・ジバンシィは、…
1980年にチェリストのアラン・ムニエ氏と結婚したアニック・グタール(当時35歳)は、それぞれに娘が一人ずついた連れ子婚だったため、いきなり二人の子持ちになります。ムニエ氏の娘、シャルロットとアニックの一粒種、カミーユはずいぶんとキャラの違う子供…
1999年8月にガンでこの世を去った女性調香師、アニック・グタールが生前残した香りの多くは廃番となったり、継続品でもここ日本では販売終了した作品が多く、アニック・グタールの事をセレブ御用達香水だと紹介する事の多い女性誌やブログなどの影響で、現在…
「情熱」の名を持つパッションは、アニック・グタールが自分のために調香したものを製品化した最初の香りで、他のたくさんの香り同様現在の専属調香師、イザベル・ドワイヤンとの共作です。前出のウール・エクスキース(1984)と同じく、発売後30余年を経たパ…
旧ボトルと付属のゴールドカバー 「モデルでありピアニストでもあった美貌のシングルマザー」という、そのドラマティックな人物像を語るには完璧すぎる修飾語が常に添えられるオーナー調香師、アニック・グタールがフォラヴリル(1981)でデビューしてから3年…
Annick Goutal : her own creations before passed away (1981ー1999) 1990年代の半ば、バーニーズ・ニューヨークのフレグランスコーナーにひっそりと並んでいて、手に取る人にとっては「私だけの」という特別感がたまらなかった、日本においてはニッチ・フ…
ホワイト 17.5mlボトル。 オランダ北部の商工業都市フローニンゲンに居を構えるオーナー、ヤン・エワルト・フォス氏が妥協のない香水、すなわちパルファム・エキストレだけをハイスピードかつ膨満な香水市場に杭を打つかのように輩出している、真の香水好き…
フォー・コーナーズ・オブ・ジ・アースの面々 ニッチ・フレグランスは年々市場を拡大し、シンプルな汎用ボトルで価格も一律でやっていたブランドが、一馬身なり購買層に認知されたとリサーチの結果が出ると(仮定)、そもそも自分のところの製品は最高級の原…
毎年秋が深まると、一度でも直販でディヴィーヌの製品を購入した方には、ご丁寧に封書で新作のご案内が届きます。その「新作」は、封を切らずともポストを開けた時点で既にふんふんと薫ってきて、年に一度のお便りに、その香りがどんなものであろうと心が踊…
オブジェ・セレスト EDP 100ml プレスキットでは何故か1925年の作品となっていますが、ヴォルネィ復興の5作品中このオブジェ・セレストだけ専属調香氏であるアメリ・ブルジョワのオリジナル(のはず)です。過去のアーカイヴであるエトワール・ドールをアレ…
次回ご紹介するオリジナル新作、オブジェ・セレストの元となったエトワール・ドールは、ヴォルネィ復興にあたり専属調香師となったアメリ・ブルジョワ氏も「オリジナルの処方に敬意を表して再構築した」とのべている通り、これぞクラシック香水の現代版復刻…
ヴォルネィは1919年にいわゆる当時の「発展家」女性ジェルメーヌ・マデリーヌ・デュヴァルが、のちのフランス第4共和制最後の大統領となる政治家、ルネ・コティの元で働いていたルネ・デュヴァルとフォーリンラヴ後創業し、香水の黄金時代である1920年代に大…
本年は一昨年、惜しくも86歳の大往生でこの世を去った巨匠、ギィ・ロベール(1926-2012)の3回忌にあたるという事で、ロベール師ゆかりの香りを紹介して行きたいと思います。 The Pink Room Parfum No.1 ロンドン時代のザ・ピンク・ルーム。夢見がちな女の子…
Trois Fleur (2009) 調香師兼科学者であるモロッコ生まれのコルシカ人、マルク=アントワーヌ・コルティッチエートが2003年に立ち上げたニッチ・フレグランスブランド、パルファム・ダンピール(香水サイトなどではパルファム・ド・エンパイアと表記されてい…
New-York (1989) オイルランプ香料の調香からスタートし、香料調達から香水製造、充填まで自社一貫生産している世界でも数少ないメーカーであるパルファム・ド・ニコライ初のメンズフレグランスにして、メンズラインナップ中唯一大容量の250mlボトルが定番で…
Le Temps d'une Fete (2006) 2006年に発売された4種の香りのうち、唯一レディス(残りはユニセックス系)のオードトワレ、ル・タン・デュヌ・フェトです。公式ウェブサイトでは取扱ラインナップから外れていますので、廃番になったようですが、日本代理店で…
Odalisque (1989) パルファム・ド・ニコライ初出の香りで、同時発売されたナンバーワンは発売早々リムヌ・オゥ・パルファム(フランスフレグランス協会)1989年度ベスト・パフューム・クリエイター国際賞を受賞した鳴物入りですが、このオダリスクも大変評価…
Parfums de Nicolai, createurs de parfum website : http://www.pnicolai.com/en/ 現オズモテーク*会長であり、レジオンドヌール・シュバリエ勲章(フランスの最高勲章)叙勲者、ひいてはゲラン一族の血筋を引く調香師、パトリシア・ド・ニコライ(57)がご主…
Cuir Garamante (2013) キュイール・ガラマントは、LPTではお馴染みのランスピラトゥリス(DIVINE)を手掛けたリシャール・イバヌに調香を依頼し、ニュイ・アンダルースと同時発売されたメンズフレグランスの最新作です。 「ガラマントの革」の名に由来するガ…
Nuit Andalouse (2013) and the everlasting hunger for Japanese Gardenia 年に1,2作のペースで丁寧に、かつ順調に新作を出しているMDCIにとって1年ぶりの最新レディスとなる、ニュイ・アンダルーズです。MDCIは2012年にシプル・パラタンというユニセックス…
La Belle Helene (2011) 2011年の発売後、公式ウェブサイトにおいてずいぶんの間紹介文が書きかけで進まなかったのを見た頃から「ひょっとして、このメーカー、本当に商売っ気がないのかも」と本気で心配になってきたラ・ベル・エレーヌは、調香はパチュリ・…
Peche Cardinal (2009) MDCIの第2弾ラインナップとして2009年に登場した、チュベローズ好きなリアンヌ・ティオ・パルファムのリアンヌさんも一押しのペシェ・カーディナルです。調香は世界的ヒットとなったリニューアル版クロエ(2008)が押しも押されぬ代表作…