アズレーの外箱裏面。原料にしっかりオークモス使用と表記されている。世界企業はIFRAの縛りをもろともせず?蛇足ですが、日本では、意外にもニッチ系ブランドよりメインストリームブランドの国内未発売品の方が入手困難な事は、案外な盲点です。特に、デパートで言ったら、店頭にはなく「〇〇ください」といって奥から出してきてもらうような類の、購買層が固定化しているロングセラー品は、ディスカウンターにも流れず並行輸入品も殆ど見当たらないので、さらに難しいです。ニッチ系ブランドは、高い送料に目をつぶれさえすれば、First in FragranceやLuckyscentなど充実した最旬の品揃えで日本へも発送してくれるオンラインストアもありますし、実はあのジョヴォワでさえ、ロンドンのメイフェア店はオンラインストア上の発送国リストに日本はないですが、メールで問い合わせ、Paypalで支払えば何でも発送してくれますし、パリ本店のみ取扱い商品も取寄せ発送可能です。ただし送料は2kgまで£80と手ごろな香水1本分かかりますので、2kg以内でお仲間と数本共同購入するのが現実的でしょう。世界展開しているブランドは、各国向けにオンラインストアを展開していて、国別の取扱品情報はわかりやすいのですが、発送は展開している国以外の対応は行いません。ブランドによってはIPアドレスを感知して本国サイトにアクセスすらできず、日本サイトに誘導されてしまう事も多々あります。だから、エスティローダーのクラシックコレクション、The House of Estée Lauder*にラインナップされているアズレーもかなり入手性が悪いし、アメリカでの定価が$58とわかっていて、並行輸入品で15,000円近く払う程の香りでもないので、渡米の際ニーマン・マーカスやノードストロムなどの老舗高級百貨店に寄るか、行く用事のある方にお願いするか、eBayなどの海外オークションサイトのセラーから買うしかありませんが、オークモスをきちんと使ったフルボディのシプレ系が好きで、米国定価相当で入手できる機会があったら、是非お試しいただきたい作品です。
(*注:The House of Estée Lauderは他にEstée(1969)、Aliage(1972)、Cinnabar(1979)、Spellbound(1991)、Tuscany Per Donna(1993)、Intuition(2000)、Beyond Paradise(2003)、といった「時代の顔」、つまり旬を終えたがリピーターを抱える香りが統一ボトル、50mlワンサイズにて集約展開されている)