Vetiver EDT / Guerlain (1959/2000) ポラロイドに映ったのは:ドイツの尉官クラスの将校でした。
目下、ジェントルマン一番のお気に入りがこれです。何本リピートしたかわかりません。ジェントルマンは、アラミス以降ほぼ私が選んできた香水を黙って使ってくれているのですが、ベチバーを使うようになったきっかけは、ある日友人に「旦那さんは香水なに使ってんの?」と聞かれ「楽天の特売でCK oneとか、送料の埋め草に買ったり…」といったら、「ひどいねあんた、自分は1本何万って香水使ってて、旦那にはそんなんでいいわけ?」と厳しく指摘されました。確かに、その頃のジェントルマンは、一応水準点とは思われる有名どころの特売品を、それは適当に買い与えられていたのですが、確かにそれでは申し訳ない…と、いきなり私が選んできたのがゲランのメンズクラシック、ベチバーで、この1本との出会いで、ジェントルマンは急激に鼻が肥えていって「普段使いにはこの位がちょうどいい」とまで言うようになりました。
日本人男性にしては思い切りよく香水をたしなむジェントルマンですが、ベチバーに限って言えば、あまりに好き過ぎて普段はなんと欧米人も真っ青の12プッシュ。さてジャンポール・ゲランが初めて手掛けたメンズフレグランスがベチバーですが、ビターなシトラスノートがはじけた後は乾いたベチバーとくぐもったオークモス、パウダリーなオリスルートに重すぎないタバコ&レザーが重なります。 ヴィンテージ香水のベースノートに残っている「痛んでいない部分」のウッディパウダリーノートを感じることができるので、ベチバーをレイヤリングのベースに使い、モダンなフローラルを重ねれば、ぐっとクラシック香の表情に変わります。ベチバーは、ゲランカウンターでは50mlで税込9,180円ですが、欧米では定番中の定番なので100ml、200mlが一般的で、実売価格も非常に低め安定しています。テーブルの上にあるボトルは200mlですが、それ通販で7,500円位で買えました。
価格的にも普段使いにピッタリですが、それにしても「普段使いの香り」で映るのがドイツ将校、それも尉官クラス。これフィギュアの箱ですね。ジェントルマンのデイリーライフには、フレンドリーな存在として中間管理職あたりのドイツ将校が住んでいる、と、今後のポラロイドのために覚えておいてください。