フランスのグラン・パルファン、キャロンから、2代目調香師M・
モルセッティ調香で1949年に発売され、その後2001年に現キャロン
専属調香師であるR・フレッスによりリニューアルされた、プール・
ユヌ・ファムです。
フランキンセンスやアンバー、ベンゾインをベースにおいたフローラル・
シプレです。セルジュ・マンソー作のボトルイメージそのものの、
女性らしいしっとりとした香りです。キャロンの中では現代的な
香調に仕上がっていると思います。EDPとパルファムではあまり印象は
変わりません。
キャロンのコンテンポラリー系ではユヌファムとモンテーニュが
「大柄系」ですが、モンテーニュが結構古典的なキャロントーンを
保持しているのに対し、ユヌファムはキャロンだ、といわれなければ
案外80年代〜90年代初頭の大柄系の王道をいっている部分が多く、
若干の没個性を感じます。ボトルが素敵なだけに、もうちょっと繊細な
イメージを描いている方も多いと思いますが、念のため。