La Parfumerie Tanu

- We are a non-stop Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -


Ambre 114 (2001)

立ち上がり:AMBRE IMPERIALよりは甘くない。これなら付けてても不自然ではないかな。
 
昼:なじみのあるベチバー系の香りがかなり出てきました。これなら何とか持ちこたえそうだ(何に?)
 
15時位:ムスクの香りも薄っすらと。香りはだいぶ薄まってきましたがこれはオジサンがつけても問題ないと思います。
 
夕方:薄くはなりましたが持続力は割とあるほうか。ただ正直、これならではの個性が薄いような気もします。過程毎の香りがすべて「以前、こういうのつけた事あるな」
という印象。
 
ポラロイドに映ったのは:町で偶然通りすがりの人を「あ!昔の知り合いにそっくり!」と思ったが、似ている元ネタの奴が存在感薄い人で名前やどこで知り合ったのかすら思い出せない・・・
 

f:id:Tanu_LPT:20181202141130p:plain

アンバー114 114の元素からなるアンバー(公称)
Tanu’s Tip :
 
今回ご紹介するアンバー作品中、唯一国内現行販売のあるアンバー114。イストワール・ドゥ・パルファン創業時からある香りで、ブランドの顔としてロングセラーとなっています。海外香水サイトなどで、アンバー香水ベストなんちゃらという記事には高確率で登場してくる、鉄板人気の作品でもあります。香りは、他の二つより発売年が15年ほど前という事もあり、この15年の差を一番感じるのが、欧米人が大好きなソーピーパウダリーなバニラへと展開していく事で、ラルチザンのローダンブル(1978)にかなり近い。ローダンブルがEDTなのに対しアンバー114はEDPなので、だったらローダンブルのEDPバージョン、ローダンブルエクストリームにより近いのか、というとそうではなく、あの「欧米人が好きなアンバー(≒殆どバニラ)の権化20世紀版」みたいなローダンブルがそのままこっくりと濃くなった感じです。なるほど人気なのはそのせいか、と合点がいきました。心安らぐ人肌の温かみ、人工的でない清潔感。とにかく体が楽で、香りに意識を引っ張られる事なく、ただいい香りだと感じ続けられる幸せがここにあります。そういう意味で、アンバー114に関しては、あまり色々語る必要がありません。国内では、ノーズショップ及び元々イストワール・ドゥ・パルファンを扱ってきたユナイテッドアローズの一部店舗、双方のオンラインストアで入手可能で、日本人には非常に歓迎される少量サイズ(トラベルサイズ)があり、15㎖で4,860円と中一枚でお釣りとは、なかなか日本市場を熟知しているニクイ価格設定です。また写真の半分かち割りサイズの60㎖で12,960円、15mlサイズが発売される前は、日本でも扱いがあったフルサイズ120mlは、公式サイトで155ユーロ(約20,000円)、日本へも送料無料で送ってくれるので、トラベルサイズで気に入って、しっかり愛用したい方は公式サイトでのお買い物をおすすめします。蛇足ですが、イストワール・ドゥ・パルファン(アイビシ)、メゾン・フランシス・クルジャン(ブルーベル・ジャパン)など、日本にちゃんと輸入代理店がありながら、公式サイトから日本へ送ってくれる、しかもある程度の価格以上は送料無料というブランドは、いったいどういう企業努力をしているのか(または、どういう契約を輸入代理店としているのか)、いつも興味津々に首をかしげています。日本は国土が狭いとはいえモノの集中が東京へ一極集中する傾向が強く、きちんと情報を入手する意欲さえあれば、わざわざ地方から東京に出てきて、高い国内価格を払って慌てて商品を買うより、公式サイトなどからサンプルを入手し、そのうえでじっくり自分の鼻と心で相性を確かめ、必要か否か見極めた上で、本国から送ってもらえるサービスを活用したほうが出費と労力の無駄を省ける気がするので、こうした公式サイトのサービスは非常に歓迎します。一方で、輸入代理店の件とは違いますが、何が何でも日本へ発送してくれないブランドや香水オンラインストア、送ってくれるにしても日本向けの送料が香水より高いところが増えてきているのは、その差は何だといつも不思議に思っています。
 
我が香水遍歴で最も嗅ぎなれてきた(欧米の作品を嗅いできて、これがアンバーだと思ってきた標準点)ザ・スタンダード・アンバー、アンバー114。という事は、裏を返せば差別化が非常に難しいという訳で、ジェントルマンもそこを鋭く突いています。ただ個人的には、粉物アンバーをまだ持っていない方へ、価格と中身のつり合いが取れているアンバー114は「買い」の1本だと思います。

f:id:Tanu_LPT:20181202141138j:plain

この手の香りは差別化が難しい。こういうド定番は、価格・ブランドネーム・パッケージデザインで選べばいい気もするが

contact to LPT