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La Parfumerie Tanu

The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes

Normandie(1935)

XX. Archive
大西洋岸に面する港湾都市であるル・アーブルとニューヨークを結ぶ新しいオーシャン・ライナー、
ノルマンディー号が1935年処女航海を行った際、大西洋横断速度の新記録達成時、ファーストクラスの
乗客へ進呈されたのが当時の最新作、ノルマンディーです。ボトルは船のレプリカをかたどっていた
そうで、採算度外視の宣伝活動に、貰った方々は大変な喜びだったそうです。

香りとしては、オリエンタル・アンバーと紹介されている事が多いのですが、アデュー・サジェスが
より深くなったような、カーネーション様のスイートなウッディフローラルで、こちらの方がより
メリハリ(骨格)があり、かつ肌馴染みがよく明るい意思のようなものを感じるのは、表層のフルーツと
ベースのオークモスでフルーティシプレ系の清涼感も持ち合わせているからだと思います。
オリエンタル感は弱め。やはり、処女航海だの記録達成だのという時に、あんまりアンニュイな香りを
お土産に渡されても、お客さんも何だかな、という気分になるでしょうから、その辺はパトウもわきまえて
新作をぶつけて来たのかもしれません。

ノルマンディー発売の翌年、ジャン・パトウは55歳の若さでこの世を去ります。ノルマンディー以降の
香りは、パトウの死後ブランドが専属調香師と共に発売していく事になります。

トップ:フルーツ
ミドル:カーネーション、ジャスミン、ローズ
ベース:バニラ、ベンゾイン、オークモス、シダーウッド、ウッド