La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

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Oha(2005)

ジュリア(2005)と同時発売された、ティーオ・キャネル初の香り。
穏かで端正なローズシプレ。パチュリローズのバランスがローズよりで
多少ビターな感じなので、甘さ控えめですっきりしています。
手持ちの香りとの比較では、ディヴィーヌのランスピラトゥリスから
ベースの甘くとろんとした雰囲気を差し引き、よりローズとシプレを
強めた感じ、ともいえます。
香水というよりも、まるでつける人本来の香りのように柔らかい
香り立ちはティーオ・キャバネルの最大の特徴です。

EDP・Pともに殆ど拡散しないけれど、そばによると心底良い香り、
という接近戦に持ち込むタイプの香り方は、初〜中期ニナリッチ
香り(カプリッチなど)に似ていますので、オーハを含めカバネルの
香りは、アライーヌ以外はあえて手首やうなじなど、上半身の露出する
部分に堂々付けてダイレクトに香らせて楽しむのをお奨めします。
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