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La Parfumerie Tanu

The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes

Cabaret LPT vol.4 review (with Instagram posts & review by Fumikura)

かなり前の話になりますが、LPT初の非公開イベント「Cabaret LPT vol.4」を終えさせていただきまして、せめてご報告だけでも思っていたら、会場であるbook cafe bar Fumikuraの店長で、なんと当日はインフルエンザでダウンしてしまったものの、のちの録画から「サテライト中継」をしてくださいましたので、インスタグラムからの転載写真とあわせご紹介します。Fumikuraのロゴをクリックすると店長のサテライト中継へ、写真をクリックしていただくと、インスタグラムのページに遷移しますので、過去の投稿に合わせインスタグラム記事もご覧ください。

fumikura

https://www.instagram.com/p/BR8XxfWj_n0/

資生堂 禅、琴、舞

https://www.instagram.com/p/BR8e0tOjGE-/

資生堂 琴(1967) 現行オーデコロンとファンシーパウダー

https://www.instagram.com/p/BR-TWaFjl2u/

資生堂 プレサージュ(1977) 中村祥二氏調香

https://www.instagram.com/p/BR91H_vDHWQ/

資生堂 紫(1980) オリジナル版

 

https://www.instagram.com/p/BR91x67j3t-/

資生堂 花椿(1987年花椿会50周年感謝品)

https://www.instagram.com/p/BR-HKrTjj1D/

資生堂花椿会感謝品 花椿(1987、左)、花桜(1988、右)、花菫(1989、中央)

https://www.instagram.com/p/BR-ITmlD3ju/

ポーラ ランコントレ(1975)

https://www.instagram.com/p/BR-ItrhDTdx/

ポーラ シャスレス(1981)

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メナード モンプティルウ

https://www.instagram.com/p/BR-Sh_MDo3M/

メナード メルファム(1979)

 

https://www.instagram.com/p/BR-WVpDDlOf/

ハリウッド化粧品 レディーチャタレー(1984)

https://www.instagram.com/p/BR-XfNAjeqy/

ヨシエイナバ(1984、ハリウッド化粧品OEM) パルファムデニュイ

 

Puredistance Black (2013)

立ち上がり:つけはじめからムンムン!
オランダではこういう香りでないと戦えないのか?何に?知らん?
 
昼:フェロモン出てる系の方なら良いんだろうなあ・・・
産れてこの方フェロモン無縁で加齢臭だけ纏って来た私ではダメだ
15時位:そろそろ夜一緒に食事するお相手探すー?という香りだ。
私は焼き鳥でハイボールで良いんだよ!
 
夕方:ここまで一貫して強い香りでした。良い香りです。
私には合わないだけで。そんなのばかりですみません。
 
ポラロイドに映ったのは:ここの社長!
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ピュアディスタンス ブラック 17.5ml パルファム Don't think, feel
 
Tanu's Tip :
 
2013年のピュアディスタンス・ブラック発売当時、やれ香料の産地がどうの、アブソリュートじゃないからどうの、合成香料だからどうの、だから大した出来じゃない、としたり顔で一刀両断するのが本懐という「木を見て森を見ず」的な近視眼的レビュアーに先手の杭を打ち、一切香調を公開せず「考えるな、感じろ(Don't think, Feeeeel !) 」と映画「燃えよドラゴン」の名台詞ばりに、バカなジャーナリスト気取りの中途半端なインディーズのプロを一蹴した、ここの社長、ヤン・エワルト・フォス氏。昨年は「これがほんものの限定販売だ」と、新作ヴァルシャーヴァを1年間ワルシャワ市内の香水店1箇所でしか販売せず、その香水店も1年間は海外からの注文すら受けない徹底ぶりで、さすがの爆買い中国人も指一本触れられない限定販売の次は何で驚かせてくれるんだろう、まさかLPTのキャバレーか?と目の離せないブランド(≒社長)です。

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ここの社長(2016年12月8日、ヴァルシャヴァ発表会にて)

 

LPT的にはエタリーブルドランジュのトムオブフィンランドを作った人、と一生言われ続けるアントワーヌ・リーが手掛けた「黒い香り」は、中東も射程距離に入れた、ヨーロピアンスタイリッシュなウッディオリエンタルで、不思議とムエットではドライなウッディノートやフレッシュなビターシトラスが表層で踊っているのですが、これが肌に乗せると俄然表情を変え、体内エネルギーを吸い上げながら肌に甘さが集まってきて、かなりの破壊力で滲みだす甘露な芳香に変化します。これは、日本の男性にはかなりハードルが高く、パルファム濃度というのも手伝って、せっかくだからとスーツでキメて、お出かけの仕上げにブラックをまとったジェントルマンには少々荷が重かったようで、実際終始そばにいた私も「猛烈にラグジュアリーな香りを漂わせている、ただのおっさん、逃げ場なし」に至って悶絶しているジェントルマンを、彼を包み込むコクのある甘い香りがなおさら麗しいだけに少々不憫に思いました。女性がつける場合も、肌質によっては漆塗りのような黒い輝きのある深い甘さの手綱をひき損ねる場面もあるかと思いますので、秋冬のお楽しみに、内腿に1,2プッシュ、ほんの少しつけて、体温とともに上がってくる芳香に人知れず酔いしれるのが、ここ日本で生きていくのに相応しい楽しみ方かも知れません。
 
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ウォーホール風ブラック そのうちMoMA永久展示品になったりして
 
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ちなみに今回のブラックは、昨年末のクリスマスセール「60mlを1本買うとお好きな17.5mlボトルがついてくる」で、新作のシェイドゥナを購入、ブラックはおまけで頂きました。こういう感じのセールを、ピュアディスタンスは新作発表時とクリスマスを中心に行うので、お見逃しなく
 
NEWS !! ピュアディスタンス、日本語サイトをオープン!オンラインストア (英語)との連携もあり、商品説明をじっくり日本語で読んでからご注文ができるようになりました。年数回のプロモーションなど、公式サイト(英語版)と同様、日本向けにお得な情報を発信する予定もある独自サイト、出来立てホヤホヤですが、これは目が離せません。

http://www.puredistancejapan.com/   詳細は近々LPTにてご紹介!

Bvlgari Black (1998)

立ち上がり:甘いーーーー!でも嫌な感じではない甘さです。
自分に似合ってるかどうかは別として。
 
昼:香りは大分落ち着いてきてますが甘さだけが突出してきてる感じが
します
 
15時位:大分落ち着いてきました。バニラ系のおやつを3時食べた?
という感じは残ってます
 
夕方:最後まで甘い!ぶれない!間違いない!
似合えば良いんですけどね・・・・
これが似合う50代の男ってあまり想像したくない・・・
というか同僚でいたら嫌かも・・・・
 
ポラロイドに映ったのは:甲高い声で正論しか述べないオジさん。美食系。酒、タバコはやらない。バツイチだな・・多分。
いや、良い香水なんですけど私には合いません。
 
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ブルガリ ブラックEDT40ml 並行輸入品で実売価格2,000円台
 
Tanu's Tip :
 
宝飾店としては、その昔「店内に入ると外から鍵をかけられる」という、確固たる購入の意思がなければ入店無用の喩えであろう、恐ろしい都市伝説とともに日本上陸したブルガリ。なぜか日本では、ちゃんとした輸入総代理店があり、デパートでは中庸の価格帯で春夏秋冬プロモーションをしていながら、有象無象の並行輸入品が実売価格を下落させ、高校生がドンキホーテで買う香水、というイメージがこびりついて離れません。海外ではそんな大廉売の憂き目にはあっていないのに、ブランド自体は超高級なのに、何故香水だけがこんな目に?この辺は、ファッションブランド香水の殆どはブランドの名前貸しで、名前を借りたどっかの工場がOEMしている産業生産品で、さらにはそのブランドの価値とは100%連動するものではない、としっかり頭に置くのが肝要です。
 
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ボトルの評価も高いブラック 確かにこれだけが「ブルガリ?」異質なイメージ
 
宝飾品としてのブルガリの価値観とは違い、常に最大公約数を狙ったメインストリームど真ん中の作風なのも手伝って、いわばニッチ系フレグランスの極北にいるようなブランドですが、その中でも異質の存在として、実験的要素が盛り込まれた意欲作として発売当時絶賛された異端児、ブルガリ・ブラックは「甘さの中にもゴムがある」という、スモーキーな正山小種(ラプサンスーチョン)やゴムいラバーノートがアクセントになったスウィートなウッディオリエンタルで、ボトルもゴムタイヤを腹巻きにしたインク壺のように未来的で、これも発売から20年近くになりますが、それこそニッチブランドから出してもブーイングの来なそうな個性を持った作品です。調香はこれまた著名な女性パフューマー、アニック・メナードで、古くはヒプノティック・プワゾンを手がけ、最近ではゲランのボワ・ダルメニや、毎年旧正月になると、爆買い中国人が伊勢丹新宿店に押し寄せ、根絶やしに買占め棚が空っぽになるルラボの東京限定、ガイヤック10も彼女の作品です。
 
メンズとして扱われていますが、むしろこれはレディス寄りのユニセックス系で、ボディのある香りがお好きな女性にオススメです。ボトルの見た目ほどゴムくないのでご安心を。メインストリームものでも、偏見を横に置き、値頃な価格でオリジナリティの高い、かといって個性が悪目立ちしない良作が見つかる嬉しい例だと思います。ジェントルマンには甘すぎたようですが、もしドラッグストアでメンズ香水安かったから買ったけど、こんなの使えないよ!と言っているパートナーがいたら、失敗は成功の母よ、香水の道に終わりはないわとか適当に慰めてビールの一杯でもおごってあげて、いそいそとそのボトルを取り上げてご自分用にお持ちになるのをお勧めします。
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レトロな蛇腹カメラを髣髴する外箱に入ったボトル、当然デパートにはもう店頭に並んでいませんが、一応廃番ではありませんので言えば出してくれるかも

Encre Noire (2006)

A Gentleman takes Polaroids chapter ten : Black Gentleman
 
立ち上がり:ベチバー&微妙に柑橘系の香りですが甘さが無くていい感じ。これはいい気分になります。
 
昼:印象変わらず いい感じで落ち着いてきてます
 
15時位:最初の印象とほとんど変わらない香りなのも珍しい 消えてはいませんが大分微かになってきました
 
夕方:微光ですが最初の良い印象のままです。これは常用できますね。
 
ポラロイドに映ったのは:スーツを着る仕事をしていてたらこうなっていたであろう自分(50近くでもジーンズにTシャツで仕事いってるんで・・・)

 

 
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アンクル・ノワール EDT100ml この他レディスやアンタンス、スポーツ版もあるが話題の逸品はこのオリジナル版
 
Tanu's Tip :
 
春爛漫、百花繚乱の4月は、陽射しの強さが増してくる一方で、光に晒された物体が落とすその影も濃く、深くなる時期でもあります。輝く光が眩しければ眩しいほど影は黒く、黒く…。世の中、眩しい光を浴びて輝いている人ばかりではありません。輝く人が落とす真っ暗な影にすっぽり包まれて、その姿すら見えない人が大勢いて、残念ながらこの世界は均衡が取れているのだ…。今月は、そんな斜めな事ばかり考えているかもしれない我らがジェントルマンが選ぶ、名前に「黒」を冠した逸品3点を「黒いジェントルマン」としてご紹介します。   
 
ラリックは、その後の限定ボトルの中身として延々と売り繋がれていますが、果たしてそれは中身欲しさではなく、香水瓶が欲しくて買うお客がほとんどと言っても過言ではないと思いますし、創業より25年間に発売された香りも、大概は「瓶は一流、中身は二流」的扱いで、私自身、ずっしり重く美しいフォルムの瓶からスプレィして「う、…」と消沈し、右から左に手放した事が幾度もありましたが、そんなラリックのフレグランス中、最も異彩を放ち、かつ評価が高かったのがこのメンズ・フレグランス、アンクル・ノワールではないでしょうか。上記の通り、ジェントルマンも大絶賛で、昨年ご紹介したアンテウスに続き、レビュー終了後めでたく彼の私物に昇格しました。そして、ポラロイドには「別の人生を歩んでいたら、この香りをつけた自分がそこに居た」転職のコマーシャルみたいなカットが写りました。まあ、いつもヨレヨレのロックTシャツにジーンズで毎日頑張る働き盛り後半のジェントルマンにだって、とてもお似合いですけどね。
 
資生堂のZEN(第2世代)やディータ・フォン・ティースなどアフォーダブル系の秀作も多い、メジャー系の大御所ナタリー・ローソンが手がけた「黒インク」の名を持つこの極めて淡麗辛口な香りは、発売から10余年経った今でも全く古さを感じさせず、むしろ「この香りが古臭く感じるのは、いつだろう」と思うほど時間に支配されていません。基本的にはビターなベルガモット系のバーストに始まる、ベチバーとサイプレス過積載&日本人には懐かしい「硯ですった墨の香り」のシンプルな構成で、お情け程度にベースのムスクがありますが、周りの人には肌の上の甘さまで届かないと思います。
 
メンズフレグランスって、案外ベースが甘重いから苦手でつけられない、という日本人男性が多く、そこを巧く回避した香りで経験値を上げ、じわじわと守備範囲を拡げているジェントルマンのようなポテンシャルの高い男性は少なからずここ日本にも居ると思うので、フレグランス初心者の男性がそばにいたら、ここはひとつシトラス系なら安心、柑橘系なら嫌いな人いないと無難にアドバイスせず、こういうドライで脇の下に涼風の吹くような、それでいて樹木の静謐な雄々しさもある、アンクル・ノワールのような香りを「これ、いいね」と言えるくらいには、周りの方が責任を持って育ててあげて欲しいです。

ちなみに、日本ではこちらが公式オンラインストアのようですが、本業は食器やクリスタルガラスの輸入代理店なので、フレグランスの総代理店も同じ会社かどうかは勉強不足でわかりません。ラリックのフレグランスは並行輸入品でアフォーダブルにガンガン入ってきています。

shop.gk-japan.com

 
 
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10年前から昨今のメゾンフレグランス的ボトルの先をいっていたアンクル・ノワール 蓋は天然木

LPT Scent of the Month : April 2017

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2017年1月より毎月1本、店主タヌが選ぶおすすめの香りを、キャバレーLPTでお馴染みの図鑑図書館、Book cafe bar Fumikuraの店頭にてディスプレィしていただいております。サンプルムエットによる持ち帰りOKの試香スタイルが好評で、実際店主タヌ来店の際、目の前でムエットをお持ち帰りになる方と遭遇する場面も多々ありました。香りの解説はQRコードにて当LPTブログへ。スマホでブログの解説を読みながらムエットを試香し、美味しいお飲み物の合間に「えええ~香りや~~~」と恍惚のひと時をお過ごしください。

春爛漫の第4回は、期待も不安も膨らむ4月にふさわしく、LPTではお馴染みの、そして今月いよいよスタッフ来日、キャバレーLPT共同開催のピュアディスタンスから、ブランドのベストセラーであるホワイトをご紹介。今年で10周年を迎えるピュアディスタンスが2015年に発売してから、爆発的に売れているこのホワイトのコンセプトは「つけた瞬間、幸せを感じる香り」。世の中、ネガティヴな事ばかり起きる。だったらせめて、この香りに包まれている時くらい、幸福感に浸ってほしい、というヤン・エワルト・フォス社長の熱い思いで生まれたホワイトは、ローズムスクにサンダルウッドやアイリスといった、極めて王道の美的フローラルムスクですが、何かが違う。それは賦香率38%の圧倒的な濃度、そして作り手であるブランドの想いです。実際ヨーロッパでは、そのイメージカラーからブライダルに用いられることが多く、花嫁さんがウェディングフレグランスに選び、出席した女性のお友達がホワイトの香りにノックアウトされて我先にと次々に買っていくとか。実際、出荷してもしても店頭の棚が空っぽになる程売れ行き爆裂な取引店もあるそうで、この即身成仏的パワーを是非店頭のムエットで体感してください!!

詳細は、下記リンク(Fumikuraウェブサイト)およびLPTでの紹介記事をどうぞ。都内近郊にお住まいの方、LPTの魅力を直に感じていただける月替わり常設企画を、大人の図鑑図書館・Fumikuraにお運びの上、おいしいお飲み物やお食事、素敵な蔵書と共にお楽しみください。

今月の香り no.04「ピュアディスタンス ホワイト」 - fumikura