La Parfumerie Tanu

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London Calling 2019-2 : Jovoy Mayfair with Gentleman

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2年ぶりの再会を楽しんだブルックご一家との会食後、中古レコード店のあるソーホーへ驀進したジェントルマンと合流すべく、フォートナムズ&メイソンを後にした店主タヌ。ミーティングポイントはF&Mから歩いて10分程度のジョヴォワ・メイフェア店です。ピカデリー通りのF&Mからコンジュイト通りにあるジョヴォワへは、幾つかの徒歩ルートがありますが、おすすめはバーリントン・アーケードをぶち抜く金満ルート。

昨年開業200周年、高級宝飾店や時計店、靴店、ブティックが立ち並ぶ眩しい限りのバーリントン・アーケードには、右にロジャダヴ、左にマルちゃん、ペンハリガンやキリアンも出店しており、香水ファンにとっても眼福!週末のアーケード内は観光客でごった返しており、すいすい歩くのも容易ではないのですが、問題は、店舗内にお客がいる気配ゼロ!土曜の昼下がりだというのに!アーケード自体は人でいっぱいなのに!
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ロジャ・パルファム、51バーリントン・アーケード店。ハロッズ店に次ぐフラッグシップ店だが客はなし
あっ人、と思うとそれは100%店員さん。しかも油断しまくっています。どこの店もドアで仕切られているため、店内を見たい場合、相応の決心をもってドアを開けて入らなければならないというのが「場外見ながら通過客」を増やす敗因なのでは、と思いますが、ヨーロッパでは香水店に限らず、洋服屋さん、時計屋さん、靴屋さん…どんな店の店員も「冷やかし客は相手にしない」のが基本です。さあさあ、見てって!なんてフレンドリーな店は、特にこんなアーケードには1件もありません。それゆえ客もますます場外&ベルトコンベヤー化するわけです。
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左より①マルちゃん。ドアが開いているが換気か②よく見ると店員さんの目線がこっち向いてる ③キリアン。人影は外の往来が映り込んでいるだけ

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5分と居なかったアーケードを抜けると、ジョヴォワ・メイフェアの玄関でジェントルマンがお待ちかね。ソーホーの中古レコード屋にローラー作戦をしかけるも、途中激しい便意に襲われ、フォートナムズに踵を返したジェントルマン、香水売場で店員さんと話し込んでいる私の後姿を見かけるも、それどころじゃねえんだ!と目標突進。何とか間に合い、再びソーホー、そしてジョヴォワへたどり着いたそうです。ジョヴォワの隣は超高級和食店、TOKIMEITE。なんとここは日本の全農直営日本食レストラン!この記事を書くために調べて初めて知りました。和牛がウリで、ステーキ100gで100ポンド(約14,000円)。枝豆は一皿6ポンド、全農直営のくせに超絶高くて、まず確実に会社の経費でしか行けない店だと思いますが、我々も勿論見るだけで、すぐにジョヴォワへ入店。ジョヴォワは現在フランスのパリ本店、ルマン店の他に直営店のメイフェア、フランチャイズの中東4店(ドーハ、ドバイ2店、カタール)があり、メイフェア店はパリ本店と少しラインナップが違い、オンラインストアも独立運営しています。そのためパリのジョヴォワに置いてあるものが、メイフェア店では扱いがない事も(その逆もあります)。そういう時は、事前にパリ本店の商品で欲しいものをメイフェア店に連絡すれば、取寄せ購入が可能ですが、今回パリ本店限定のデッチマ(レヴィヨン、復刻版)を取り寄せ依頼したものの、なぜかメイフェア店から連絡が途中で来なくなったので、「間に合わなかったのかな…」と見切り発車しての訪問でした。 
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①ジョヴォワ メイフェア店玄関。②ジェントルマンとジョヴォワのツーショット、ありそうでそうそうないレアな一枚

相変わらずの赤と黒で統一されたシックな店内、入り口の右側には定期的に入替となる「今月の一押しブランド」シェルフがあり、訪問時はイタリアのプロフムーム・ローマでした。階段で地下に降りると、一番良い場所に鎮座しているのがピュアディスタンスです。 

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階段をおりてまず登場するのがピュアディスタンス。つまり素通りできないようになっている

ジョヴォワでは、知識豊富な店員さんが丁寧に接客してくれ、買い物をするとバカスカサンプルをくれる(メーカーサンプルがない場合は、店員さんがフルボトルからアトマイザーに充填してサンプルを作ってくれる)のですが、

「どこから来たの?東京?お勧めのブランドを紹介するわ、ピュアディスタンスといって、知ってる?これが新作のゴールド。今月発売したばかりなのに、凄い人気なの」
ーありがとうございます、ゴールド、私も持ってます。
「まあ、早い!ピュアディスタンス好き?サンプルあげるわよ」
-あ、いえ大丈夫です、私日本でピュアディスタンスのオンラインサイトを運営しているんですよ。
「えっ!そうなんだ!!」
-今年の5月、社長が来日してイベントも開催したんですよ。
ヤン・エワウトね。ナイスガイだわ!
ジョヴォワのコリドー(階段の壁面)には、さながらフレデリック・マルの調香師一覧のように、取扱いブランドのオーナーやディレクターのポートレイトがずらりと飾られているのですが、いました社長!そして勿論先ほどお会いしたグロスミスのブルックご一家の肖像も。見ごたえありましたよ!
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①ヤン・エワウト・フォス社長と ②ブルックご一家と
続いて地下の奥へ進むと、ガラスケースが出てきました。ガラスケースには主にインペリアル・アンバー(海に漂着した龍涎香:アンバーグリス)が展示されているのですが、もしやと思い、
-あの、リリス・ド・ファットはもうありますか?うちの読者が発売後何回トライしても実物をお目にかかれなくて。
「あるわよ」

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初対面!リリス・ド・ファット
おお!なんと、インペリアルアンバーと一緒に、ガラスケース内に鎮座していました。
-パルファム30mlで£1,350ですか。しっかし高いですね…
「ホントよねえ、フフフ(苦笑)」
-試してもいいですか?
「もちろんよ!是非肌に乗せてみて!」
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高額商品なので、ガラスケース内に陳列のみ。試香は店員さんに頼まないと しかし頼む価値は絶対ある。何故ならリリス・ド・ファットはジョヴォワ限定販売な上、さすがにサンプルは貰えないから。よく見るとケースの後ろにPPスポイトが見える。写っていないが横にはスクリュー管もあった
すると店員さん、リリス・ド・ファットのゴージャスボトルはそのままに、横に置いてあった簡素なスクリュー管瓶と3mlポリスポイトを取り出し、中身を吸い上げたまではよかったのですが、実装させていただこうと出した腕に、店員さんの手が滑ってダバーっ!!腕半分が、リリス・ド・ファットで水浸し。なんという豪快な実装体験!軽く1mlは浴びたと思うので、30mlで£1,350、約18万円(2020年3月現在)ですから、実装6千円也!!後にも先にもここまで高価なお試し体験はないでしょう。千載一遇のチャンスとばかり、ホテルに帰ってから一文字も書き漏らすまじとメモっておいたので、後ほどご紹介します。
 
リリス・ド・ファットご開帳でひとしきり盛り上がった後、1階へあがるとドア脇のレジには男性店員さん、奥には店長のイネスさんがいらっしゃいました。イネスさんとは2017年訪問時お話する事はなかったのですが、突然「あなた、前にも一度来たわよね?」とこちらへ来てくれました。
-はい、2017年の9月、ブルックのお嬢さん方と一緒に伺いました。
イネス「そうよそうよ、覚えてるわ、よくまた来てくれたわね!」
-前回は、ジェサラさん*に大変丁寧に説明していただきました。
イネス「ジェサラは今産休なのよ。見てちょうだい、ジェサラの子供よ!可愛いでしょう~~~セリーヌっていうの、フランス風の名前よね、かわいいわあああ
イネスさん、接客そっちのけでスタッフの子供自慢。まるで無差別孫自慢です。何枚スマホで写真を見せてくれたかわかりません。するとレジの店員さんが割って入り
「あの君、パリから取り寄せしていた人かい?」
-あっ!そうですそうです。
「デッチマ、届いてるよ」
ー連絡がなかったので、てっきり取り寄せ白紙になったのかと思いましたよ。ありがとうございます。
「ちょうどいいタイミングだったね」
ーいや、あの、ちゃんと今日伺うって連絡してましたが、まあそれでも良かったです。£換算でおいくらかも聞いてないですが、いただきます。
今回は、購入リストにきっちり入れておいたオリジナルシリーズの新作、トゥシェ・フィナーレと、このパリからやってきたデッチマの復刻版を購入しました。ショッパーにはイネスさんが、片手わしづかみ2往復でメーカーサンプルをボッカンボッカン投げ入れてくれて、さすが購入時サンプルが特盛で有名なジョヴォワ、貰ったサンプルはいまだに試しきれていません。
イネスさんと盛上りすぎて1階は殆ど見ませんでしたが、リリス・ド・ファット実装という大きな土産をいただいて大収穫のジョヴォワを後にする際、イネスさんが突然
 「次また2年後なんて言わないで、すぐまた来るのよ!!」
 と、私のほっぺたをむっぎゅうう~っと両手で挟んで、満面の笑みで送り出してくれました。イネスさん、皆さん、楽しい時間をありがとう。
 
隙のないハイエンドな空間からは想像できないアットホームなジョヴォワ。絶対また行く、行きたいなあ…あっでも何か買って帰るのは仁義ですよ!
 
*ジェサラさん…2017年9月訪問時、接客してくれた店員さん。詳細は過去記事でどうぞ。 

ここで耳より情報です!

 【ジョヴォワ・メイフェアは日本発送OKです】
 「Jovoy Mayfair」の画像検索結果メイフェア店公式オンラインストアの発送国リストには、今のところ日本はありません、でも大丈夫。メールで欲しい商品を連絡すると、包材込2kgまで£80、きちんと危険物扱いの国際宅配便で発送してくれます。お支払いはPaypalでインボイスを発行してくれますので簡単。送料80ポンドというとざっくり11,000円もしますが、2kgだと100mlサイズのボトルなら2-3本はカバーできる重量。香水仲間と送料頭割りすれば、一般的な日本発送対応のオンラインストアだと3-4000円(€25-40位)はかかるので、少しはダメージが少ないかも…ジョヴォワ限定品など何としても欲しい、辛抱たまらん!と言う時には、一応門は開かれています。求めよ、さらば与えられん!
 
次回、実装6,000円のリリス・ド・ファット、オリジナル新作のトゥシェ・フィナーレ、そしてパリから取寄せ&言い値で買った復刻版デッチマをご紹介!
 
 
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