フランスのグラン・パルファン、キャロンより、1986年にメゾン
限定品として発売され、その後2007年秋リニューアルされフランス・
セフォラ他限定店舗にて発売となったモンテーニュです。
現在はパルファムとEDPの2展開です。
キャロンは、クラシック香水ばかりが評価されがちですが、この
モンテーニュは、現行のキャロンの中でもベスト5に入る程付け心地の
よい香りです。キャロントーンもしっかり顔を出します。路線としては
大柄系の辺境にいますが、キャロントーンがきっちりと肩パッドを
薄めにいなめてくれています。さしずめ、派手でお喋りなお姉さんが
案外よく話を聞いてくれて、優しい事を言ってくれたり傍にいてくれたり
するような、不思議な心地よさがモンテーニュにはあります。
フレッシュなミモザや黄水仙、マンダリンから程なくサンダルウッド、
ベンゾイン、バニラの優しいハーモニーが顔を出し心地よく長続きします。
寒い季節にぴったりの、暖かく包容力のあるフロリエンタルです。
パルファムもEDPも、ヴィンテージのEDTもあまり印象は
変わりませんが、しいて言えばパルファムにはEDPよりも
半歩引いた奥深さがあり、ヴィンテージは入り口が違うけれど
途中で同じ道を歩いている、その程度の違いです。キャロンの中では
どの濃度もかなり香り立ちが強く、衣服にも香りが残りやすいので
膝の裏、内腿など、下半身だけに少量つけて立ち上る香気を呼吸するのが
ちょうど良いと思います。