La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

無断転載禁止

02-1. Classic A-G

Grossmith, where to buy & the Greatest prize corner ever !

8日間に及ぶ入魂のグロスミス特集、お楽しみいただけたでしょうか。不思議な縁をたどり復興したグロスミスですが、LPTとの縁も相当数奇な話です。 勘違いから始まったご縁とはいえ、交渉の値打ちもない弱小ブロガーだと素性がわかりながらも、ロンドンから遠…

Appendix - J.Grossmith & Son Ltd. and Victorian / Edwardian era

グロスミス社は、沢山の新聞や雑誌広告を残しており、広告にはたいがい製品のラインナップと価格が明記されているものですが、それが当時の物価ではどの程度のものだったのか、ましてや現在の通貨価値と比較するのは、かなり困難です。しかも、現在イギリス…

Royal Collection : Betrothal (1893/2011) and Diamond Jubilee Bouquet (1897/2012)

グロスミス社はヴィクトリア朝時代、ひとつは若き王子と婚約した次期王妃を祝し、もうひとつは大英帝国の象徴である女王の即位60周年を祝し、イギリス王室の慶事に2種類の香水を謹製しており、いずれも同社の代表作として名を残しています。グロスミス・ロン…

Black Label Collection (2012) : Floral veil, Amelia, Golden Chypre, Saffron Rose

2012年、それまでの家督のレシピを現代に蘇らせたクラシック・コレクションとは一線を画し、現代の香りとしていちから処方した新シリーズ、ブラック・レーベル・コレクションは、それぞれが全く異なるパーソナリティを持ちながら、いずれも時代を問わない普…

Classic Collection : Hasu-no-Hana (1888), Phul - Nana (1891) and Shem-el-Nessim (1906), revived in 2009

グロスミス復興にあたり、多数発見された家督のレシピから往時の人気が高かったもの、グロスミス社の黄金期にあたる19世紀末から20世紀初頭に発売された香りから厳選され、今世に蘇ったのがこれからご紹介するクラシック・コレクションと称する3点の作品で…

Grossmith London, the Greatest revival ever : day4

Episode three - The Decision : A New Beginning ブルックさんが会社の権利を買い戻した後、いよいよ家督のフォーミュラからグロスミス社を代表する香りを復刻する運びとなりました。復刻にあたっては、往時のグロスミス社と同じ、最高級の天然香料を惜しみ…

Grossmith London, the Greatest revival ever : day 3

Episode two - Discovery エピソード2:先祖探しの旅 昔、ルーツってアメリカのテレビ番組、大ヒットしましたよね。クンタ・キンテね。あれは黒人奴隷の話でしたが、先祖供養の概念がないキリスト教社会の人々も、結構気にしてるんですよ、自分の先祖はどん…

Grossmith London, the Greatest revival ever : day2

Episode one - The History of J.Grossmith & Son, 1835-1980 創業期 1835年、ハンプシャー州ビショップス・ウォーザン*出身の社会改革主義者であるジョン・グロスミス(1813-1867)が若干22歳でロンドンに創業したイギリスで最も古い香水店のひとつであるグロ…

Grossmith London, the Greatest revival ever : day 1

Prologue - a letter from London via Rotterdam -なぜ今グロスミスなのか:Why LPT features Grossmith London now in 2017 私は、ブログ開始よりグロスミスとその香りを、当LPTブログ上およびリアルイベント「キャバレーLPT」、そして香水専門誌パルファム…

Givenchy Gentleman (1974)

立ち上がり: アラミスと似た感じ。でも少しスキッとした感じでしょうか。 昼: ベチバー系の香りが出てきました。 15時位: 大分薄くなってきましたがレザー系が薄っすら 夕方: 前と変わらず ポラロイドに映ったのは: 夏でもネクタイしめてスーツ着てるけ…

Eau de Fleurs de Cedrat (1920)

A Gentleman takes Polaroids chapter twelve : Gentleman in rainy season 立ち上がり: レモン系の爽やかな香り。複雑さはないですな。単純明快でいい香り。 昼: 朝香水つけ忘れてたっけ? 15時位: 上に同じ 夕方: 上に同じ つけて10分もすれば消え去り…

Grey Flannel (1975)

立ち上がり:これはいいですね!ウッディな香りの中に微かに柑橘系混ざってるような感じですが甘さがない 昼:印象変わらず。いいかんじのままです 15時位:落ち着いた香りになってきましたが消えることなく存在を主張しております 夕方:かなり気分の落ち着…

Cool Water (1988)

A gentleman takes Polaroids chapter eleven : Gentleman in mainstream 立ち上がり:最初は「おっ!さっぱりとして良い感じ」と思ったが、すぐ後に80年代季節スポーツ系サークル大学生がつけるような香りになって辟易。 昼:まるで自分がエリ立てたポロシ…

XS pour homme (1994)

立ち上がり:爽やか系の香りですが少々森っぽい感じも というか20年ほどまえ良くつけてたので懐かしいな 昼:落ち着いた香りになってきました。これなら今でも使えそう 15時位:ムスクっぽい香りが最後に少し出てきました。かなり朝とは印象が違う 夕方:…

Aramis (1966)

立ち上がり:重厚な香り。ウッディな感じもする。これ付けるにはまだ自分は若輩者の気がします(もう50ですが) 昼:やや重い感じが薄らぐ。でもなんかズーンとした感じは残る 15時位:ここらでやっと身の丈にあった感じ 夕方:いい感じに残香が残ってます。…

Chanel pour Monsieur(1955) EDT

A Gentleman Takes Polaroids chapter seven : Monsieur, Monsieur, Gentleman 立ち上がり:シトラス系の香り。上品な感じで私には似合わないけど似合う人がつければ良い感じだろうな。 昼:むう・・・・・ほとんどつけたんだがつけてないんだが判らなくなっ…

Antaeus (1981) / A Gentleman Takes Polaroids chapter six : Gentleman in Winter

立ち上がり:革の香り&少し甘い、 でも噎せるような感じではなくさわやかな気分 昼:付け始めのクセの強さが取れ甘いけど不快では無い香りが残る 15時位:印象変わらず 夕方:かなりうっすらな香りになったが良い感じで持続してます。 これは良いですね。こ…

Fiori di Capri(1380/1948/1990) profumo

ナポリより30km、南イタリアに位置し特産のレモンで別名「レモン島」とも呼ばれるカプリ島は、青の洞窟で知られ高級ブティックも立ち並ぶ風光明媚な観光地ですが、古くからカトリック修道院があり、14世紀後半に当時ナポリを支配していた領主の勅命で建立さ…

Fidji (1966)

創業1957年、日本では戦後一世を風靡したクチュリエとしてというよりは、粗品のタオルセットとか箱入り靴下でその名を見かける方が多い、ギ・ラロッシュ。フレグランスもファッションと並行して発表するのが当たり前になった戦後世代のデザイナーですが、創…

Coriandre (1973) limited edition parfum in 2009

Coriandre (1973) limited edition parfum in 2009 かつて一世を風靡した香水で、現在も販売中のものは多々ありますが、メーカーの相次ぐ買収と売却、処方のダウングレードで、名前と形は残っているけれど、既にそれは「亡骸を嗅ぐ」行為でしかないクラシッ…

Complice of Francois Coty (1973) parfum / Coty, The Post War Dream : part 2

Coty, The Post War Dream : part 2 ファイザー買収から10年後の1973年、コティ社とコティ・インターナショナル社は合併し、それまでの「最高の品質を手の届く価格で」というコンセプトを一新し、一気にマス化・拡大路線への道を驀進していきます。路線変更…

Eau de Gucci (1982/1993)

Eau de Gucci (1982/1993) 戦後高度成長期に絶頂期を迎え、1974年には初の香水・グッチ№1を発売、ブランドとしても円熟の域にいたグッチでしたが、2作目となるオードグッチが発売されるまでの8年間は、経営危機と血族の覇権争いという地獄絵図に突入、世界的…

Gucci No1 (1974)

Gucci No1 (1974) ギィ・ロベール師の作品は、さすがは巨匠の誉れが高く、リニューアルされたものも勿論ありますが 現在も数多く現存しています。一方で、廃番となって最も惜しむ声の高いものといえば、 現在はヤング向けチンピラ香水百貨店のように変わり果…

Givenchy III (1970) original parfum

Givenchy III (1970) original parfum パルファム・ジバンシィのレディスとしては3作目にあたる事からネーミングされたといわれるジバンシィ・トロワは、ピエール・ディナン作のボトルに収められ、発売と同時に芸術オスカー賞を受賞。当時としては燦然と輝く…

Fleur de Fleurs & Eau de Fleurs (1980), the pale sisters

Fleur de Fleurs & Eau de Fleurs (1980), the pale sisters ニナ・リッチより女性ものとしてはファルーシュ(1974)にあくこと6年、1980年に発売された、フルールドフルールです。 「花の中の花」という、なんとも思いのこもった名を持つフルールドフルールは…

Audace(1972) parfum

Audace(1972) parfum パフューマリーとしての黄金期を1970年代に迎え、ゲランをして「最強のライバル」と言わしめたロシャスは、過去のアーカイヴから隠し玉をひとつ世に現しました。現在海外オークションなどでパルファムならば常にプレミアがついている幻…

Femme (1944)

Femme (1944) 1944年にマルセル・ロシャスが18歳の妻・エレーヌに贈る為、その後20世紀後半を代表する名調香師となるエドモンド・ルドニツカに作らせた、パルファム・ロシャス一般流通品としては初の香水、ファムの現行品とオリジナル版の比較です。戦争末期、…

Coco (1984) parfum

Coco (1984) parfum ココ・シャネル(1883-1971)亡き後のシャネルから発売されたレディス香水のうち、現在の専属調香師であるジャック・ポルジュが最初に手掛けたのが、現在のシャネルの一般流通ラインナップの中で最も異彩を放つ、ココです。時代は80年代絶…

Chloe (1975) original version

Chloe (1975) original version 発売後日本でも大ブレイクし、後を続くドジョウが何匹生まれたかわからないクロエ(2008)ですが、こちらはそのオリジナル版です。リニューアル版は名前だけ踏襲した別物なので、ここでは取り上げません。 クロエは、カール・ラ…

Cabochard (1959) original version EDT

Cabochard (1959) original version EDT フランスの戦中から戦後を代表するフランスのクチュリエ、マダム・グレの 代表作、カボシャールのオリジナル版オードトワレです。調香は他にアラミスやアロマティクス・エリクシール、ホルストンなど、 シプレ系の名香…

contact to LPT