La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

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Entries from 2014-03-01 to 1 month

Santa Maria Novella Acqua di Colonia / Melograno (1965)

Santa Maria Novella Acqua di Colonia Melograno (1965) 現在のサンタマリアノヴェッラ薬局を代表する、ザクロのオーデコロンです。こちらの歴史はそれほど古くはなく、1965年に調香されたものですが、バスラインも豊富に揃っており、実際にセールスとして…

Santa Maria Novella Acqua di Colonia / MuschioOro

Santa Maria Novella Acqua di Colonia 日本でも絶大な人気を誇る世界最古の薬局、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の支店がこの小さな国で既に14件も展開し、チッタ・ディ・キョートなど地名までついた新作を出させ、オーデコロンとしては法外…

Nina (1987) original version

Nina (1987) original version 1946年にクール・ジョワでスタートし、1948年には早くもレール・デュタンが歴史的名香として世界的なヒットとなったパルファム・ニナ・リッチですが、これまでに発売された香りはそれほど多岐にわたらず、1998年にアパレル系香…

Fleur de Fleurs & Eau de Fleurs (1980), the pale sisters

Fleur de Fleurs & Eau de Fleurs (1980), the pale sisters ニナ・リッチより女性ものとしてはファルーシュ(1974)にあくこと6年、1980年に発売された、フルールドフルールです。 「花の中の花」という、なんとも思いのこもった名を持つフルールドフルールは…

L'Air du Temps (1949) and a blurred memory of scents in mid Showa era

L'Air du Temps (1949) and a blurred memory of scents in mid Showa era レール・デュタンは、パルファム・ニナ・リッチの押しも押されぬ代表作で、 日本における戦後の舶来香水としても外すことのできない名香だと思います。調香はランテルディ、バガリの…

Musc Ravageur (2000)

Musc Ravageur (2000) フランス語の Ravaguerは、英語ならdevastating、原意は「壊滅的な」「破壊的な」というおっかない単語で、そこからの意訳か、身を焦がすほど心をかき乱されて抗えない破壊的魅力むんむんのムスク、というところからつけられたようです…

Dries Van Noten par Frederic Malle (2013)

Dries Van Noten par Frederic Malle (2013) フレデリック・マルは2013年より、これまでの調香師一香入魂ものから、マル氏のお眼鏡に叶ったデザイナーやブランドを香りで解釈し、調香師に翻訳させた三位一体型のシリーズ、’XXX by Frederic Malle'シリーズを…

Portlait of a Lady (2010)

Portlait of a Lady (2010) マル品のロピオン作としては最新作にあたり、文豪ヘンリー・ジェイムズ(英)の小説「ある婦人の肖像」を題材にした香り、ポートレイト・オブ・ア・レディです。原作は10年ちょっと前にニコール・キッドマンとジョン・マルコヴィッ…

Carnal Flower (2005) and Bathclin saga

Carnal Flower (2005) and Bathclin saga 純粋に香りだけで勝負しているというよりは、お腹いっぱいな世界観で購買者の嗅覚と金銭感覚を多少麻痺させている部分もあるのではないかと、その巧妙な商業戦略に対し、評価はするが穿った視線を向けずにはいられな…

Blanc and L’Eaud’Hiver (2003), the pale twins

Blanc and L’Eaud’Hiver (2003), the pale twins 人気ファッションブランド、ポール&ジョーのボーテ部門(アルビオン系列)初のフレグランスとして2003年同時発売されたブランとブリュは、一旦生産終了後、近年ボトルチェンジして再発されました。日本のポ…

No.19 (1971) EDP

No.19 (1971) EDP 19番は、エルネスト・ボーの後継でシャネルの2代目調香師であり、古くはコティのミュゲ・ド・ボワ(1936)、シャネル・プールムッシュウ(1955)、のちにクリスタル(1974)を作った、ギィ・ロベールのおじでもあるアンリ・ロベールの手によるグ…

24,Faubourg (1995)

24,Faubourg (1995) ヴァンキャトル・フォーブル(24の次にはカンマがつくのが正式)は、パリのフォーブル通り24番地にあるエルメス本店の住所をそのまま戴いた香りで、ボトルもエルメスの顔であるスカーフを象っており、度々限定デザインのボトルが発売され…

Lumiere (1984), Lumiere Intense (1986)

Lumiere (1984)、Lumiere Intense (1986) 戦後ロシャスの香りを振り返ると、1970年代迄のレディス品はアルデヒド系のマダムロシャスを筆頭に、ユニセックス系の別格本山とも言うべきオードロシャス(1970)、今尚探し求める方の多いミステア(1979)など、若い方…

Mystere de Rochas (1978)

Mystere de Rochas (1978) 1930年代後半から香水を扱い始めたロシャスがパフューマリーとして業績上最も勢いがあったのは、ファムが爆発的ヒットとなった1940年代でもなく、マダムロシャスが世に出た1960年代でもなく、実の所1970年代なのだそうで、実際ロシ…

Audace(1972) parfum

Audace(1972) parfum パフューマリーとしての黄金期を1970年代に迎え、ゲランをして「最強のライバル」と言わしめたロシャスは、過去のアーカイヴから隠し玉をひとつ世に現しました。現在海外オークションなどでパルファムならば常にプレミアがついている幻…

Femme (1944)

Femme (1944) 1944年にマルセル・ロシャスが18歳の妻・エレーヌに贈る為、その後20世紀後半を代表する名調香師となるエドモンド・ルドニツカに作らせた、パルファム・ロシャス一般流通品としては初の香水、ファムの現行品とオリジナル版の比較です。戦争末期、…

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