La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

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LPT contributes to MICHAEL EDWARDS FRAGRANCES of the WORLD

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この度、LPTは香水評論の世界的権威、マイケル・エドワーズが主宰するデータベースサイト、MICHAEL EDWARDS FRAGRANCES of the WORLDの香調別ガイドライン、Fragrance Wheelの日本語訳を担当いたしました。上のウィール図をクリックすると、実際のFragrance Wheelに遷移いたしますので、左下の地球儀(言語選択)マークから「日本語」を選択してご覧ください。

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左「パフューム・レジェンド(日本語版)」、右「Perfume Legends II(英語版)」

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マイケル・エドワーズは、1980年代より香水のデータベース作成に着手し、現在38,000点の香水データを所有する一方で、19世紀後半から時代のアイコンとなった歴史的名香が、その名を欲しいままにするまでの制作秘話を、香りのコンセプトや調香だけでなく、ボトルデザインから広告、誕生の社会的背景に至るまで、制作に携わったブランドや調香師、デザイナーへ詳細なインタビューを行ったヴィジュアルガイド「パフューム・レジェンド」(原書:1996年刊、日本語訳:2005年発行、絶版)の著者として、著書や名前をご存じの方も多いと思います。また、世界中の香水販売者を指導するための導入教育資料を手掛けており「香水エキスパートを育てるエキスパート」としても絶大な信頼を得ています。

マイケル・エドワーズが主宰するMICHAEL EDWARDS FRAGRANCES of the WORLDは、その膨大な香水データベースへの新作追加において、ブランド側から一切協賛を受けないことでも知られています。その独自の客観的な洞察は、香りの帝王、ルカ・トゥリンをして「包括的かつ歴史的整合性があり、事実に基づいて記載され、芸術的にも首尾一貫した、世界で唯一の香水データベース」と手放しで称賛するほどで、世界中のエキスパート達が無償でサイト運営に貢献しています。LPTも、海外ブランドの日本語サイトや広告文の日本語訳を評価した運営協力者の推薦により、今回の日本語訳担当の依頼を頂戴いたしました。MICHAEL EDWARDS FRAGRANCES of the WORLDの一般ユーザー向けガイドラインとなるFragrance Wheelは、日本語を含む全10か国語が選択でき、一般的な香調よりも更に細分化し、現代のトレンドにマッチした14香調の解説と、各香調別の代表作及び直近の新作がわかる仕組みになっています。

Fragrance Wheelと同じページにある'Match My Fragrance'では、お気に入りの香水名(原語で)を入力すると、その香水が分類されているFragrance Wheelの14香調から、過去18か月以内に発売された新作香水からおすすめの4点が表示されます。例えば、ピュアディスタンスのオパルドゥ(Opardu)を入力すると、お勧めで表示されたのは、オパルドゥが属するソフトフローラルから2020~2021年に発売された

- RECKLESS ESSENCE DE PARFUM (2021) by Roja Parfums
- MUSC DAHABII (2020) by Maison Incens
- LOUBIRAJ (2020) by Christian Louboutin : Loubiworld
- LA STANZA DELLE BAMBOLE (2020) by Nobile 1942

新作過ぎてどれ一つ試したことがないですが(笑)、RecklessはオリジナルのEDP、PはLPTでも紹介済みの、戦後の明るいフローラルアルデヒド系ですので、当たらずも遠からじ、という感じのおすすめ具合です。世界的権威の膨大なデータベースから弾き出すおすすめの新作香水は、それこそ広大な香水の海に放り投げられたような気分になりますが、マーケティングの都合に左右されない判定結果から、手近に試せるものがあれば、そこから新しい出会いに進むのも面白いと思います。

 

 

 

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