La Parfumerie Tanu

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Age of Neo-Powderist 3 : The Talco

【パターン3:真性タルコ系】粉物はタルコに始まり、タルコに終わる
 
 
5.150 Parfum / Profumi del Forte (2011)
ムエット5番は、伝統的な香水作りに忠実な作風の職人気質なイタリアはトスカーナ地方のリゾート地、フォルテ・デイ・マルミのブランド、プロフーミ・デル・フォルテが、イタリア建国150周年、具体的には1861年のイタリア王国建国を記念して限定販売した、ワンハンドレッドフィフティ・パルファムです。(イタリアは1946年に共和制に移行したので、イタリア王国時代は85年で終了します。)プロフーミ・デル・フォルテは創業が2007年ですからもう10年以上やっていますが、日本では殆ど紹介されているのを見たことがないですね。ブランド自体もあまり積極的にプロモーションせず、調香師の開示も基本的にはしていませんが、イタリアでは評価が高く、ご自身もオーナー調香師である、マリア・カンディダ・ジェンティーレがレギュラーベースで担当しており、今回ご紹介するワンハンドレッド・フォフティ・パルファムも彼女が手掛けています。マリアさん自身のブランドも、イタリアではデパートにありますね、一流です。イタリア統一150周年記念香水ですから、イタリアを香りで象徴するならば、香調はイタリアの人々が愛してやまないタルコ系におのずと決まってくるのが自然な流れで、これももう、直球タルコ系ですね。ムエット1番のタンドネージュもタルコ系の王道ですが、例えばカキの名産は宮城と広島、ワカメは三陸と鳴門が特産地…と、同じカキやワカメでもそれぞれに極上の味わいがあるのと同じで、タンドネージュはフィレンツェ、プロフーミ・デル・フォルテはフォルテ・デイ・マルミ、と産地の違いがあるだけで、どちらも極上の味わいです。タンドネージュはローズムスク押しでノスタルジックな羽二重の桃色、こちらはウッディムスクよりでどっしりした象牙色、ムスクが多少乾いた感じのアニマリックで象牙色。つけ飽きませんね!タルコ系は大変女性らしい香調ではありますが、男性がつけても上質なグルーミング製品で身なりを整えた「上品な殿方」のように香り、万能です。
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これオードパルファムですが、体感的にはパルファムに近いです。2,3プッシュで一日中楽しめますよ。これ限定だったんで今は廃番ですが、若干アメリカのディスカウンターにどんぶらこっこ出回っているのを最近発見したので、お気に召した方は一度ネット検索してみてください。今ならまだ間に合います。
 
6.Rose Nue / Les Parfums de Rosine (2017)
次はムエット6番、ローズを基調とした香りを出す、いかにも日本人好みなブランド、パルファム・ロジーヌの昨年の新作です。調香師は最近ロジーヌ作品を多く手掛けているデルフィーヌ・ルボーです。

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パルファンロジーヌのバラは、作品によって品種が違うそうですが、このローズ・ニュに用いられている品種はキュイス・ドゥ・ナンフ・エミュ、「ニンフの太腿」という名前の古い品種で、香りの強いバラです。バラはこんな感じ(写真左)、ニンフはこんなの(写真右)太腿はこの辺。

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ニンフってだいたいマッパで森なんかに居て若い男をたぶらかす妖精ですよね、その太腿のイメージですね。しっとりしてそう。パルファンロジーヌと言えば、ショップチャンネルの通販でお馴染みですが、オーナーのマリーエレーヌ・ロジョンさん(写真左)が伊勢丹の香水イベント、サロンドパルファムに毎年来日してカウンセリングサービスをしているのもビッグインジャパンな力の入れようですね。この中で、サロンドパルファンでマリーエレーヌさんにお会いした事のある方、いらっしゃいます?実は私、昨年のサロンドパルファンで、LPT読者の方と一緒に参加したんですが、中々いい感じに適当なカウンセリングで、ウードを用いたバレリーナ№3という当時の新作を「あなたは、これよ!」と一択で勧められました。ウー度★3つ、という感じの上品なウードローズでしたが、買いませんでした。

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ローズニュはロジーヌのラインナップの中でも粉物感の強い、ヘリオトロープとスウェードがアクセントの粉物ローズで、バニラとムスクもありますが、アンバーの合成香料、アンブロキサンが入っているので、タルコ系といってもちょっと硬さがあります。太腿、硬っ!

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