La Parfumerie Tanu

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Cabaret LPTvol 6 review

おかげさまで、オリジナルテーマとしては約1年ぶりの開催となったLPTのリアルイベント「Cabaret LPT vol.6」を、盛況のうちに終えさせていただきましたことをご報告いたします。今回は都会の辺境、または二級都市・池袋へ進出、老朽化した昭和のビルの一角に忽然と現れたキャバレー会場には、泊りがけで馳せ参じた奇特なLPT読者が何名もあるなど、Team LPTも予期せぬ盛り上がりに沸きました。 



ビデオに見覚えがある?その通り。今回のテーマは"The Time Travellers 2"、即ち2016年11月23日に開催したCabaret vol.3"The Time Travellers 1"の後編です。前編では1978年への時間旅行にご案内いたしましたが、今回の目的地は1925年。カウントダウンの西暦が2018年に、そして1925年へと猛スピードでタイムスリップしていきます。

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【1925年はどんな年だったか】
 
日本は大正14年、年間を通して大正だった最後の年です。世界的に見ると、世界恐慌前で景気は良かったんですが、その後の世界を大きく変えた出来事として外せないのが、人種差別主義や民族浄化、独裁政治の芽生えです。ヨーロッパではヒトラーが「わが闘争」第1刊刊行し、ナチス親衛隊が結成された年です。アメリカに目を向けると白人至上主義、反カトリック、反ユダヤ、排他的愛国主義でアメリカ全土に拡大していたKKK(クークラックスクラン)の絶頂期で、第1回全国大会がワシントンDCで開催された年です。日本では初のラジオ放送開始、流行語は「モボ・モガ」ですが、大正デモクラシーが終わり、治安維持法が公布され、反社会分子刈りが始まった年なので、モボモガ言ってる場合じゃなくて、日本も結構まずい時代がじわじわ来ていた頃です。言語統制や映画の検閲もこの頃から始まりました。
 
1925年に創業した代表的な企業は雪印乳業(現在の雪印メグミルク)、開業したランドマークとしては新橋演舞場、松屋銀座等があります。また世界的発見としてはエジプトの「王家の谷」でツタンカーメンの墓が見つかりました。そして、今回のテーマ「ザ・タイム・トラベラー2」に最もふさわしいパリ万博(会期:1925年4月28日-11月8日)、正式名称は「現代産業装飾芸術国際博覧会」が開催され、別名「アール・デコ博覧会」とも呼ばれ、のちにパリ万博で出品されて流行した服飾デザインや建築様式をアールデコ様式と呼ぶようになりました。雑誌や新聞、写真は普及し、ラジオや映画は登場していましたが、現代のように豊富な宣伝媒体があるわけではないので、万博は最大のプロモーションイベントとして、様々な製造業が先端技術を披露しました。その中にトイレタリーもあったので、石鹸やクリームなどの化粧品に合わせて香水も多数出品されました。
 ◎ ◎ ◎

これまでのキャバレーは、大人の図鑑カフェ、Fumikura という素敵な空間を活かし、前半をトークショー、後半をグリーティングタイムとした2部構成でお楽しみいただいておりましたが、今回よりライブショー一本勝負に模様替え。愛想も小磯もない会議室の一角で、ハンブルサーバント1号・ぼんあねの受付という関所を越えた参加者と共に、ジェントルマンによるバッドバランスなDJさばきに乗って、途中休憩をはさみながら延々香りをご紹介する事90分。ハードコアな香水ファンでなければ相当きつい耐久レースに様変わりしました。登場したのは勿論すべて1925年に発売された香りばかり。下記の通りパターン別にご紹介しました。写真は参加者よりお寄せいただいたものです。

 

【パターン1:ジャン・パトゥ誕生、愛のトリロジー】
クチュリエとして名声を得たジャン・パトゥが、初のフレグランスラインを発表
1 Amour Amour
2 Qui sais-Je ?
3 Adieu Sagesse 


【パターン2:老舗のピークタイム】
死んでも死んでも蘇る、不屈の老舗ブランド2選
4 Apercu / Houbigant
5 Le Dandy / D'Orsay 


【パターン3:光と影】
光が強ければ、影も黒い。シャネルとモリニュー、そして親会社。骨肉のトライアングル
6 Gardenia / Chanel
7 Numero Cinq / Molyneux

【パターン4:番外編】
ゲルマン魂炸裂のトイレットウォーターと、ジャン・デプレにまつわる春秋
8 Knize Ten  / Knize
9 Crepe de Chine / F.Millot

【パターン5:シャリマー】
1925年に誕生した最も有名な香り、シャリマー。その誕生背景から濃度違い、そして2匹目、3匹目、4匹目のドジョウ…果てしないバージョン違いを厳選紹介。シャリマーの原型となった「ジッキー+エチルバニリン=シャリマー」を実際に香料で再現
10.Extrait 
11.EDT 
12.EDC(1937) 
13.EDP(1986) 
14.Eau de Shalimar : Eau Legere Patfumee (2003/2008)
15.Ode à la Vanille (2010) 
16.Shalimar Cologne (2015)
17.Souffle de Parfum (2014)
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【参考資料】
Jicky extrait (1889, 2012年ロット)
・Ethyl Vanillin 5% Alc.
 

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今回ご紹介した香りは10種、しかしそのうち最後のシャリマーは濃度違い、バージョン違いと合計8テイクを香り比べをするという、シャリマーがお好きなら即身成仏、そうでなければ地獄のブートキャンプとなりましたが、濃度別、バージョン別による香りの比較を可視化する「シャリマーチャート」を導入し、レーダーチャートと積上げグラフによる「香りの見える化」を実現。店主タヌが2015年から作成に着手した集大成を初披露しました。

 

 

 

 

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会場ではCabaretのテーマと並行し、昨夏からお馴染みのMeet LPT & Puredistanceも同時開催。会場の一角に、ピュアディスタンス製品がフルラインナップ登場。LPT向け特別仕様の透明ボトルもあり、鶯色のソファに設えたチェスボードが一際異彩を放っていました。

1年のブランクで参加者がほぼ一新し、殆どが初対面同士だったLPT読者の中には3次元での香水ファンとの交流は初めてという方もあり、ライブショー終了後、閉会までの時間が素敵な交流の場になりました。

 

登場した1925年の香りについて、近日中にブログ上でも詳細をご紹介いたしますので、どうぞお楽しみに!

ここでプレゼントコーナーです!

今回ご参加の皆様にご来場感謝品として謹呈したLPTステーショナリーセットと香水サンプル(Eau de Shalimar, Shalimar Cologne 各2ml)を1名様にプレゼント!いずれも店主タヌご贔屓の品ばかり。是非香りを楽しみながら日々のひらめきを書き留めたり、気になる記事をスクラップしてファイリングして下さいね!

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応募方法:
1)下記「プレゼント申込」をクリックし、必要事項を記載のうえ、ご返信ください。(コメント欄では応募しないでください)
  

Cabaret LPT vol.6プレゼント申込 終了

 
応募締切:2018年3月3日(土)終日
当選発表:2018年3月11(日)まで 当ページ及び翌日のFacebookページ 応募者1名の為、発送(3/4)をもって代えさせて頂きました。
発送:2018年3月20日(火)まで
 
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