La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

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Puredistance Black (2013)

立ち上がり:つけはじめからムンムン!
オランダではこういう香りでないと戦えないのか?何に?知らん?
 
昼:フェロモン出てる系の方なら良いんだろうなあ・・・
産れてこの方フェロモン無縁で加齢臭だけ纏って来た私ではダメだ
15時位:そろそろ夜一緒に食事するお相手探すー?という香りだ。
私は焼き鳥でハイボールで良いんだよ!
 
夕方:ここまで一貫して強い香りでした。良い香りです。
私には合わないだけで。そんなのばかりですみません。
 
ポラロイドに映ったのは:ここの社長!
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ピュアディスタンス ブラック 17.5ml パルファム Don't think, feel
 
Tanu's Tip :
 
2013年のピュアディスタンス・ブラック発売当時、やれ香料の産地がどうの、アブソリュートじゃないからどうの、合成香料だからどうの、だから大した出来じゃない、としたり顔で一刀両断するのが本懐という「木を見て森を見ず」的な近視眼的レビュアーに先手の杭を打ち、一切香調を公開せず「考えるな、感じろ(Don't think, Feeeeel !) 」と映画「燃えよドラゴン」の名台詞ばりに、バカなジャーナリスト気取りの中途半端なインディーズのプロを一蹴した、ここの社長、ヤン・エワルト・フォス氏。昨年は「これがほんものの限定販売だ」と、新作ヴァルシャーヴァを1年間ワルシャワ市内の香水店1箇所でしか販売せず、その香水店も1年間は海外からの注文すら受けない徹底ぶりで、さすがの爆買い中国人も指一本触れられない限定販売の次は何で驚かせてくれるんだろう、まさかLPTのキャバレーか?と目の離せないブランド(≒社長)です。

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ここの社長(2016年12月8日、ヴァルシャヴァ発表会にて)

 

LPT的にはエタリーブルドランジュのトムオブフィンランドを作った人、と一生言われ続けるアントワーヌ・リーが手掛けた「黒い香り」は、中東も射程距離に入れた、ヨーロピアンスタイリッシュなウッディオリエンタルで、不思議とムエットではドライなウッディノートやフレッシュなビターシトラスが表層で踊っているのですが、これが肌に乗せると俄然表情を変え、体内エネルギーを吸い上げながら肌に甘さが集まってきて、かなりの破壊力で滲みだす甘露な芳香に変化します。これは、日本の男性にはかなりハードルが高く、パルファム濃度というのも手伝って、せっかくだからとスーツでキメて、お出かけの仕上げにブラックをまとったジェントルマンには少々荷が重かったようで、実際終始そばにいた私も「猛烈にラグジュアリーな香りを漂わせている、ただのおっさん、逃げ場なし」に至って悶絶しているジェントルマンを、彼を包み込むコクのある甘い香りがなおさら麗しいだけに少々不憫に思いました。女性がつける場合も、肌質によっては漆塗りのような黒い輝きのある深い甘さの手綱をひき損ねる場面もあるかと思いますので、秋冬のお楽しみに、内腿に1,2プッシュ、ほんの少しつけて、体温とともに上がってくる芳香に人知れず酔いしれるのが、ここ日本で生きていくのに相応しい楽しみ方かも知れません。
 
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ウォーホール風ブラック そのうちMoMA永久展示品になったりして
 
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ちなみに今回のブラックは、昨年末のクリスマスセール「60mlを1本買うとお好きな17.5mlボトルがついてくる」で、新作のシェイドゥナを購入、ブラックはおまけで頂きました。こういう感じのセールを、ピュアディスタンスは新作発表時とクリスマスを中心に行うので、お見逃しなく
 
NEWS !! ピュアディスタンス、日本語サイトをオープン!オンラインストア (英語)との連携もあり、商品説明をじっくり日本語で読んでからご注文ができるようになりました。年数回のプロモーションなど、公式サイト(英語版)と同様、日本向けにお得な情報を発信する予定もある独自サイト、出来立てホヤホヤですが、これは目が離せません。

http://www.puredistancejapan.com/   詳細は近々LPTにてご紹介!

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