La Parfumerie Tanu

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- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -


London Calling 2 : London Perfumeries Guide | Fortnum & Mason |

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泣く子も黙る老舗から、オープンしたてのお店まで!
ムエット袋持込御免、試香しまくり千本ノック!
店主タヌのロンドン・パフューマリー・ガイド2017
 
ブルック家と行くマジカルミステリーツアーの後は、店主タヌ5年ぶりのロンドン香水店巡りをお届けします。2012年は観光一切なしでロジャダヴ・オートパフューマリー、ル・サンティール、パルファムニコライ・ロンドン店に足を運びましたので、5年前に行かなかったお店、まだなかったお店をセレクトしました。
 
当日はブルック姉妹が途中までガイドしてくれることになり、グロスミスの旗艦店であるフォートナム&メイソン、今秋グランドオープンしたジョヴォワ・ロンドンをご一緒しました。お二人と別れた後は個性派ガレージブティック、ブルーム・パフューマリーをアポイントの上単独訪問。3店ともグロスミス製品取扱店かつ徒歩圏内にあるので、是非ロンドンにお出かけの際はレポートを参考に1日は香水店巡りに当ててくださいね!

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バーリントン・アーケードを抜ける道案内役はケイトさん
ブルック姉妹の案内で、フォートナム&メイソンに向かう途中、1819年に開業した超高級アーケード街、バーリントン・アーケードを通過。超高級時計、超高級ジュエリー、超高級シューズの他に香水店もいくつか出店しており、日本でもお馴染みのシャネル、ペンハリガンをはじめバイ・キリアン、フレデリック・マル、そして今や金歯の微笑みが炸裂するロジャ・ダヴなど、のべつまくなし買っていたらカード極度額をあっという間にオーバーしそうな店が勢ぞろい。ここに出店するには、物凄いしょば代を要するのは推して知るべしですが、バーリントン・アーケードを抜け、程なく行くとフォートナム&メイソンのあるピカデリー通りに出ます。ここで、昨日のマジカル・ミステリー・ツアーの締めくくりともいうべきポイントをケイトさんが教えてくれました。
 
ルート(最終)フレイウェル

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ケイト「ここは今、フレイウェル(Freywelle 41-46 Picadilly, Mayfair, London)というジュエリーショップになっているけれど、第2次大戦後、社屋をロンドン空襲で焼かれてしまったグロスミス社が、休眠する1970年代の終わりまでここに店舗を構えていたの。ここで戦後のヒット作、ホワイト・ファイアーも販売していたのよ」
- そして21世紀の今、グロスミスが復刻して、最後に構えた店舗の前に旗艦店を置くことになるなんて、偶然とはいえ不思議ですね。
ケイト「そうなの。だからこのピカデリー41番地は、ある意味マジカル・ミステリーツアーのゴールでもあるのよ」
 
店内に入り、まずはフォートナムズ名物、ザ・ダイアモンド・ジュビリー・ティーサロンでランチを兼ねたティータイムにお招きいただきました。その名の通り、2012年のエリザベス女王即位60周年を記念し改装されたティーサロンでは、誰もが記憶スケッチで描ける「三段重ね」のアフタヌーンティーは勿論、フォートナムズ自慢のフレーバーティーやイギリスらしいスコーンやケーキを楽しむことができます。
エレナー「何にする?」
- スコーンとクラシックなブリティッシュ・シノワズリ、ラプサン・スーチョンをいただきます。
エレナー、ケイト「しぶーい」
- いやまあ、ここは本場のラプサン・スーチョンでしょう。
ところで、エレナーさんはグロスミスが復刻した時18歳でしたが、当時はどんな香りをご自身でお使いでしたか?
エレナー「えーと、最初はロクシタンとか…トミーガールとか…」
- えっ?!
エレナー「それからは、ジョー・マローンのポメグラネイト・ノアール。これは結構愛用してた」
- 物凄い普通の女の子だったんですね。なんだか安心しました。
ケイト「ジョー・マローンは今やエスティローダーの一ブランドだもんね、みんなジョーマロ-ン売却後のジョー・ラヴズとごっちゃになっているけど、全く違う会社なんだよね」
- お、さすがは旗艦店での販売を一手に担うグロスミスの若女将だけあって、他社の情報もしっかり把握ですね。ところでケイトさん、クリステン・スチュワートに似てるって言われませんか?
ケイト 「(結構嬉しそう)えへへ、ないよ~」
- そうですか。あと笑うとレオナルド・ディカプリオにもちょっと似てますよね。言われませんか?
ケイト「ない~~~~」 

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エレナーさんはミニアイス付カフェオレ、ケイトさんはハーブティをセレクト。超女子会
大きなスコーンにたっぷりクリームとジャムをつけ、ポットでラプサンスーチョンをいただいておなか一杯になった後はいよいよ香水売り場へ向かいます。フォートナム&メイソンの来歴はシルヴァン・ソングのレビューでご紹介しましたが、近年メキメキとラグジュアリー・フレグランスに注力しているフォートナムズ。取扱ブランドを見ても空クジなしの粒ぞろい!お伽の国のような店内の雰囲気も相まって、別世界感という点では絶対外せません。「デパートの香水フロア」のクオリティを軽く超越、床面積も今回訪問の3店中最も広く、グロスミスのように専属スタッフを置いているブランドもあります。

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キャロン往年の名香量り売り(左)フォートナムズ限定、ポワドゥサントゥール(右)

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フォートナムズ名物フレグランスタワー(左)とF&M限定発売商品の数々
クラシック香水好きにはたまらないのが、フォートナムズにはキャロンのパルファン・フォンテーヌがあり、最近復刻したポワドゥサントゥール(昔は「私のお庭のスイートピー」という意味の、もっと長い名前だった)も並んでいました。10年ぶりに嗅いだポワドゥサントゥールや、家にあるのを忘れていたアナヴィオンを試香しましたが、かなりベースの甘重さを調整して、使いやすく処方変更していました。まあ雰囲気は変わらないし「時代であんこの砂糖を調整する」程度だと思います。ゲランも限定品がずらり。フォートナムズ限定品もよりどりみどり。まさに香水好きにはお伽の国でした。

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ヴィンテージ・グロスミスの数々。ショーケースでお待ちしております

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いち、じゅう、ひゃく、せん、まん…バカラコレクション。23250£≒3,480,000円
全ラインナップが揃うグロスミスコーナーでは、在りし日のプールナナやシェメルネッシムのヴィンテージがショーケースに収められ、ちょっとしたボトルミュージアムになっています。そして同じく、英国内でもここにしかない、バカラボトルコレクションが鎮座!!クラシック・コレクションのパルファムが3点、鍵付きのケースに納められています。車1台買ってお釣りのくる、都内の新築物件の頭金でも充分な金額に一瞬「これは円じゃないよね、ポンドだよね…いち、じゅう、ひゃく、せん、まん…」と、奥で売ってるクライヴクリスチャンがバーゲン価格の様に思えてしまい、CCのスタッフ、タマラさんの勧めるクライヴ製品に「このクオリティなら、妥当な価格ですよね」と自分でも信じられない社交辞令が口から出た後、空前の非日常空間にテンションがあがりすぎたのか、急激に力が抜け、椅子に座らせてもらい水までのませていただきました。タマラさん、お世話になりました。

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お水を頂いた椅子の横にも香水が(左)ピュアディスタンスの奥がクライヴクリスチャン

f:id:Tanu_LPT:20171105214247j:plainデパートの一フロアなのに、まるでドアのカギをかけられたかのように店員さんが付きっきりで「奥様、奥様~」と案内してくれるハロッズ香水売り場(旧ロジャ・ダヴ・オートパフューマリー)と違い、フォートナムズのスタッフはあまり干渉せず自由にゆっくり店内を見せてくれて、ハロッズよりもオープンな雰囲気で見やすいので、時間の都合でハロッズとF&Mのどちらかしか行けない場合や、よほどハロッズ限定品にこだわりがなければ、香水店巡りの肝にするのはフォートナム&メイソンの香水売り場をお勧めします。グロスミスの新メンバー、サム君(右)も皆様をお待ちしております。

 
 
 
 
Fortnum&Mason
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London
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