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La Parfumerie Tanu

The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes

Arabian Fragrance guide 3 : Abdul Samad Al Qurashi part 2

Makkah Blend  
ユニセックス、アラビアン・アニマリック・ローズウード。

アラビアン・フレグランスはその題材をイスラム教に求めることが多く、聖地であるマッカ(メッカ)やメディナはアル・ハラメイン、すなわち二聖都としてどこのメーカーも題材に用います。イスラム神事に深い縁のあるアル・クラシ一族が作るASQの香油にもマッカ・ブレンド、メディナ・ブレンドという人気の香り があり、このマッカ・ブレンドはインディアン・ウードに動物性ブラック・ムスクを合わせた濃厚なベースに、フルーティなローズや爽快なサフラン、アラブのワイルドフラワーやハーブを重ね、層の厚いフラワリーなウードブレンドに仕立てており、マッカという聖都の名に恥じない荘厳さをウードとブラックムスクで、聖都に流れる心安らぐ妙香をアラビアン・フラワーで現した秀作です。総じて堂々としており香り持ち・香り立ちが華やかなので、デイリーなオンタイムというよりは盛装の時に本領を発揮してくれるでしょう。人気の代表作で量り売りの他に専用カットグラスボトル入、EDTもあります。

左からマッカ・ブレンド、タイーフ・ブレンド、ボディ・ムスク

価格:(量り売り)1 tola $75*
ウー度 ★★★☆☆

 

Al Madina Al Mounawara (Medina) Blend
ユニセックス、アラビアン・ウッディフローラル。

二聖都の香り、マッカに続いてメディナ・ブレンドは、マッカがムスクの利いたウードローズならメディナはサンダルウッドやシダーウッドにサウジ特産のタイフローズが重なった、清浄なウッドの利いたローズウードで、ここでもアラブの花はバラに始まりバラに終わると教わります。マッカに比べると一歩引いた肌馴染 み感が心地よく、マッカが目鼻立ちがはっきりして目元の濃いアラブ美女もしくは美男子だとしたら、メディナな睫毛のひさしでほほに影ができそうな、手足の 長いすらりとした柳のような美男、美女といった風情です。どちらも捨てがたい、違いに意味のある二聖都を香りで表現したかのようで、ウード・サンダルウッ ド・シダーウッドというウッディ三傑ノートの清浄感と酸味勝ちでフレッシュなタイフローズがオンタイムの疲れを癒す一服の清涼剤として働くので平日の日中 にもお奨め、かつ夜のお出掛けにも出過ぎない美しい演出となるでしょう。

価格:(量り売り)1 tola $80
ウー度 
★★★☆☆

 

Al Qurashi Blend
ユニセックス、トラディショナルアラビアン・ハーバルウードブレンド。

ASQ の香油には歴代の創業者一族やサウジ王家ゆかりの香りが名を連ねており、その名で香りをイメージすることはおろか、そんな門外不出のそれこそまさに「プラ イベート・ブレンド(笑)」をばんばん大衆に売っていいのか奇異にさえ取れますが、こちらは創業者一族の「姓」を冠したアル・クラシ・ブレンドで、ウー ド、アンバー、ムスクに希少なハーブや躍動感をもたらすフルーツの酸味をブレンドした、一族の名に恥じぬアラビアン・トラディショナルブレンドのスタンダードで、大変重厚で伝統的な中東香に仕上がっています。男性がつければ雄々しく、女性がつければ品格の高い色香を醸し出せるのが伝統的な中東香の真骨頂ですが、この重さを楽しめる季節と経験値が合致するのは、湿気が鬼門となる日本でははじめのうちはチャンスをなかなか見いだせないかもしれませんが、好き こそ物の上手なれ、そのうち真夏の盛りにも一筋の風に乗せてアラブの伝統を満喫できると予感がするのはハーブとウードのバランス。老舗が作った本物の中東香をひとつは持ちたい方に、価格的にもお奨め。価格と言えば、ウードやムスク、アンバーなどの伝統的なアラブ香料やブレンドは、高ければいいというものでもなく、逆に高ければ高いほど香りとしてもつける側の経験値を要する通好みな場合が多く、良い香りは価格で選ぶのではなく、自分が心地よいと思える香りが 一番良い香りだと、高額な希少品を勧めないショップは本物です。これ以上の価格帯は冒険が伴います。

価格:(量り売り)1 tola $133.50
ウー度 
★★★★☆

 

Sandalwood Spirit
ユニセックス、ココナッツ・バニラウッド。

シングルノートのウードオイルはどこのアラブメーカーも天井知らずの勝負品を1つくらい持ち合わせていますが、ことサンダルウッドについては、マイソール産など今や政府の保護下で厳しく管理されているというのに、概ね低価格帯に1種か2種あるくらい。ブレンドアイテムとしては欠かせないがピンではウードほど珍重されないサンダルウッド、確かにここ日本の香木線香や木っ端の香木においても、伽羅は勿論沈香は多種多様な割に、白檀は沈香ほどの価格差がありません。このASQのサンダルウッド・スピリットも、サンダルウッドにスピリットと来たらさぞ自信満々と思いきや、サンダルウッドの影はゆらめいていますが、 メインは非常にクリーミーかつオイリーなココナッツバニラムスクにちょっぴり材木といったトイレタリー系で、もしかして、マイソール産サンダルウッドのク リーミーな甘さを演出している?この価格で?と混乱すらする香りに驚きます。特に香木の白檀や白檀扇子といった、清涼感の強いウッディなサンダルウッドが 好きな人にはお奨めしません。香り立ちも弱く、せっかくの香油の良さをあまり味わえない、ちょっと残念な老舗のサンダルウッド。

価格:(量り売り)1 tola $45*
ウー度 
☆☆☆☆☆

 

White Musk
ユニセックス、ソフトフローラルムスク。

ASQの白系ムスクには大ヒットのボディムスクの他にいくつかあって、これはボディ・ムスクが香り立ち・持ち・押しすべてにおいて2割引になったホワイトムス ク。ボディムスク同様、こちらもとろりと白濁しています。使いやすいボディムスクでもつけ慣れない方には強く感じるかもしれない、そういう向きにボリュー ムダウンしたのか、またはホワイトムスクを華やかにアレンジしたのがボディムスクなのかはわかりませんが、こちらもフローラルな部分が繊細で美しく、ムスキーな部分だけが悪目立ちしない、丁寧なブレンドです。

価格:(量り売り)1 tola $60*
ウー度 ★☆☆☆☆