La Parfumerie Tanu

- The Olfactory Amphitheatre -

- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -

無断転載禁止

How to decant your special perfumes : part 1

完全版:香水小分けマニュアル 

How to Decant Your Special Perfumes

 

香水の小分け作業とその部材についてまとめていきます。

手持ちの香水を小分けして誰かに差上げたい、または持ち運びに便利なアトマイザーやスクリュー管瓶に少量移したい、という方は多いでしょう。しかし、手も回りも汚れず、まるで香水を撒き散らしたように作業した部屋が香水臭くならないようにするには、決め手となる幾つかの詰め替え道具を手に入れる必要があります。

1.市販の詰め替えセットを利用する

 品質で定評のある株式会社ヤマダアトマイザーより「詰め替えセット」(品番:30011)というものが販売されています。定価315円で、主に化粧品関係の通販で販売されています。

これは便利、必携アイテム* 上から

1) シリマー
(目盛り付注射器。注射針は取り外し可)
2) 詰め替えノズル
3) 折りジョーゴ
※下はラベルです(詰め替え後の容器などに使用)
※取扱説明書付

また、ヤマダアトマイザー製のアトマイザーを購入すると、�A�Bは付属品としてついてきます。1)はピペット、3)はファンネル(共に後述)で代用できますが、2)は代用できるものが他になく、何といってもスプレィ式アトマイザーを小分けするのには便利なので、2)が必要で購入する方も多いと思います。特に最近はパルファンを使用する方が減り(販売自体少ないので)、濃度の薄いEDTやEDPが主流で、それらはボトル形状もスプレィ式が殆どですので、小分けをする場合にピペットだけで用が済む方は殆どいらっしゃらないと思います。

【使い方】

1) シリマー

注射針をはめたシリマーをフラコン(スプレィ式でないボトル)に挿し、目盛りを目安に必要量香水を吸い上げます。吸い上げた香水を小分け容器に注射する容量で移しかえます。移し終えた後は、消毒用アルコールの入った容器に挿し、何度かシリマーをピストンさせて洗うと良いでしょう。なお、アルコールで洗ったとしても完全には香りはとれませんので、出来るだけ一つの香り専用にした方が良いでしょう。

2) 詰め替えノズル

スプレィ式ボトルからの詰め替えに使います。スプレィヘッドを外すと、本体に続く管が出ますので、そこにヘッドの代わりに差し込みます。ノズルの管を小分け容器に挿し込み、スプレィする容量でプッシュすると、本体から香水が汲みあがってプッシュした分だけ容器に香水が移動します。1プッシュの量はスプレィの管の太さに依存しますので、特定はできませんが一般的なフルボトルの1プッシュで出る量は0.15ml〜0.2ml位だと思いますので太い管のボトル(例:ルールブルーEDPなど)からノズルで詰め替えると仮に2mlのスクリュー管瓶なら10プッシュ程度で満量となるでしょう。
移し終えた後は、ティッシュでくるんで良く振るい、管に溜った香水を吐き出します。これも一つの香り専用にした方が、香りが混じらず良いでしょう。

3) 折りジョーゴ

名の通りジョーゴです。ファンネル(後述)と同じく、小分け容器に挿して移し入れる香水を直接フラコンから注ぎいれるためのものですが、どちらかというと、スプレィ式のボトルで、スプレィヘッドが取れない、またはヘッドが取れても装着部分に詰め替えノズルが刺さらない形状の場合、ジョーゴの本体に直接香水を吹きかけて、吹いた霧が管をつたって小分け容器の中へ流れ込むようにして移し変えるのに有効です。柔らかいプラ素材ですので、痛みやすいですが、後者の用途としてはあって良かった、と思ったことが何度もありました。再利用は難しいと思います。

資料提供:株式会社ヤマダアトマイザー

contact to LPT