La Parfumerie Tanu

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- The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes -


Danger (2011)

 最近はドバイ出店、砂漠でVサインなど、高級ニッチが皆目指す中東での活躍が目覚ましいロジャ先生ですが、2011年の新作としてレックレス等と同時発売され、2012年度英国FiFiアワードを受賞した、デンジャーのパルファムです。デンジャーにはペアフレグランスとしてデンジャー・プール・オムもあります。ロシアにも販路が出来たロジャ・パルファムですが、価格はハロッズ定価の3割増しだそうで、只でさえお高いのにどんだけ富裕層向けなのかと、札びらを切る指がじっとり湿ってきそうです。ロシア、モスクワの平均物価(2011年末-2012年前半)だと、平均月収が日本円で約10万円、洋画ロードショーが大人1枚1,400円程ですが、ロジャのパルファムは50mlで52,000円以上する、という計算になります。

香りとしては、微妙にバブリーで面立ちの派手な、ブシュロンやモンテーニュなど、90年代大柄オリエンタル系の風情に、21世紀様の渋めなパチュリピーチがミドルレイヤーになり、肌近くでは甘くしっとりとしたバニラが薫る3層構造で、全体としては一昔前のオリエンタル程大騒ぎもせず、かといって顔立ちが派手なのでどこにいても目立ち、ドレスの胸元は深く空いているけれど、かがんでもはしたなくない程度の色香がある、バランスのよい香りです。これは普遍的に欧米の人が好きそうな香りなので、昨今の水っぽい香りに飽きてきた層には手放しに高感度だったのかな、とFiFiアワード受賞の所以も納得です。ただ、ロジャ作のラインナップからわざわざ選ぶかな、という程、個人的にはさほど魅力的でもないというのが正直なところですが、そもそもこの香りの能書きが「香り自体はデンジャラス(危険)ではない。彼女が纏い、彼の鼻に届いた時、初めてデンジャラスになるのである」なんだそうで、女同士にはピンと来なくて当然なのかもしれません。今度男性と会う時につけてみて相手の反応を見てみますが、幾ら香りがデンジャラスに後押ししてくれても、つける自分と嗅ぐ相手、物には限度があると思います。

ダイヤモンド、ボカンボカーン!!
 
first post : 26 Dec. 2012