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La Parfumerie Tanu

The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes

Delire de Roses (2011) EDP

XX. Archive : Caron

Delire de Roses (2011) EDP

キャロンの最新作、デリールドローズのオードパルファムです。
こちらはパルファン・フォンテーヌのラインナップで、パルファムと
オードパルファムの2展開あり、パルファムはキャロンブティックでの
量り売りのみとなりますが、EDPなら一部専門店での取扱いもあるので、
日本からでも海外通販で購入する事ができます。フォルテでの取扱いもあり、
30mlが8,925円、50mlが12,600円です。

「薔薇のうわごと」という名を持つデリールドローズは、キャロンに
とってローズのシングルノートとしては4番目、現行販売3番目となります。
厳選したバラの天然香料をブレンドし、花の女王であるバラの持つ様々な
表情を存分に表現した、とありますが、体感としては、ローズ(1949)よりも
もっと青みや酸味の強い爽やかなローズで、ライチのせいかどちらかというと
シャクヤクに近い青みで、トップはかなり拡散して騒がしく、その辺が「うわごと」
っぽくもありますが、青みとともにランコムのミルエユヌローズ(2000)や
イヴロシェのローズアブソリュのような重さのないウッディノートが顔を出し、
全体的な印象としては結構どこにでもあるライトなフルーティローズで、
パウダリー感は殆どありません。同じフォルテ取扱のパルファン・ロジーヌの
ラインナップに全く同じ名前で置いてあっても誰も気づかないと思います。
ここはパルファム濃度で試したいところです。
香り持ちはそれほど良くはなく、つけて数時間経ってもまだ酸味が鼻に刺さる
感じが、ロジーヌの一番人気、ゼストドローズを彷彿とします。

個人的には、キャロンの中からバラを選べ、と言われたら圧倒的にオルエ
ノアール(1949)に決まりですが、わざわざパルファン・ロジーヌが日本限定を
ぶつけてくる程のバラ好きな日本人向けとしては、こういったジューシーな
ローズが一番受け入れられるのではないでしょうか。銀座三越でもやっとキャロン
から日本の消費者向けの売れ筋が出た、とEDPとはいえフォンテーヌものを
既製品として置くとはさぞ気合が入っていることでしょう。
それにしても、ロジーヌのような最初からバラをモチーフにした展開が売りの
ブランドならともかく、100年以上続くグラン・パルファンで3つもバラのシングル
ノートを持っているのは中々不思議なスタンスですが、3種類すべてがパルファン・
フォンテーヌであるところに、ちょっと趣味に走っていると言うか、バラで
世界に勝負する気はそれ程ないような気がします。

追記:ようやくリニューアル版フルールドロカイユ(1993)がフォルテの取扱となり、これでオリジナル版ロカイユの知らない世代に「これじゃない!」とオリジナル版ががっかりされる事なく、別の存在として理解されるようになりました。王道のキャロントーンが楽しめるクラシック感はやはりオリジナル版に軍配があがりますので、是非両方ともお楽しみいただけたらと思います。