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La Parfumerie Tanu

The Essential Guide to Classic and Modern Classic Perfumes

Chaldee(1927)

トリロジーに続きジャン・パトウが発売したのは、香水ではなく世界初のサンオイル、
ユイル・ド・カルデアでした。まだ日焼けが富裕層のトレンドだった時代、蒼白な肌の
欧米人が憧れた、燦燦と降り注ぐ太陽に愛されて黄金に輝く美しい肌を彷彿とする、
古代バビロニアに興ったシュメール地域に栄えたカルデア人の名を与えられたユイル・ド・
カルデアのヒット後、1927年に香りを特化したものがカルデアです(ユイル・ド・カルデア
自体も長らく生産されていたようです)。

さらっとフルーティなトップに始まり、程なくジョイ(1930)に共通する、若干の生臭さを
はらむジャスミンが、同じく強い香りをはなつヒヤシンスやナルシスなどの生々しい甘さに
まじりあい、調香にはありませんが動物的なムスクにしっかりと支えられた香気が立ち上る、
フローラルの外郭をしっかり持った軽やかなオリエンタルです。現代で言うところの
甘くて重いフロリエンタルではありません。ベースは動物性香料特有の軽やかさが主体で、
調香にあるオポポナックスやアンバーはあまり感じられません。
EDTはそれほど香り持ちしませんが、パルファムではより動物的で濃厚になり、それこそ
溢れるように香ります。現代では中々体感する機会がない古きよき香りなので、
つける場所や季節は考えた方がよいかもしれません。


トップ:オレンジブロッサム、ヒヤシンス
ミドル:ジャスミン、ナルシス、オポポナックス
ベース:アンバー、スパイス